01:55 2019年09月24日
誰が日本と韓国を和解させるのか?

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日韓関係の緊張増大 (74)
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韓国は、日本に対してナショナリズムという名の波しぶきを激しく浴びせている。いっぽうの日本は、自由貿易の原則を信奉するという誓いを立てながらも、初めて経済制裁という形で韓国に対抗した。

韓国は、従軍慰安婦問題にも、徴用工問題にも、ピリオドを打つつもりはないようだ。それどころか韓国は、これらの問題を国際化している。最近の例で言えば、韓国で行なわれた、紛争下の性暴力問題に関する国際フォーラムで、康京和外相が「従軍慰安婦問題は終わっていない」と再び述べている。

言葉を行動に移す

2019年初め、韓国の最高裁は新日鉄住金に、戦時中の韓国人に対する強制労働、いわゆる徴用工を理由に賠償金を支払うよう命じた。同社が拒否した後、地裁は原告による韓国内の同社の資産を差し押さえる申請を認めた。

2019年3月には、三菱重工に賠償を命じた判決をめぐり、地方裁判所は原告側が求める特許と商標の差し押さえを認めた。

政治的な配当金

このような外交手法はヨーロッパでも有名である。例えば、多くをドイツに依存するポーランドでは、ソビエト・ブロック崩壊後、民主主義体制に移行する家庭で、第二次世界大戦中に被った被害について賠償するようドイツに迫った。その額は480億ドルにのぼる。戦勝国への賠償問題は、1945年、ポツダム会談で解決されているにもかかわらずである。

このような苦情申し立てが、ナショナリズムに高揚する国民の支持、という形で、政府に「政治的配当金」をもたらすのは明らかなことである。そして韓国の政治家も、例外ではない。

こういった手法は、外交上の圧力増大にも使われる。EUという枠組みの中で、ポーランドとドイツは何度も、異なる陣営に属していることがあった。例えばEU大統領選では、両者は異なる候補を応援した。難民受け入れの問題に関しても、ロシアからドイツへのバルチック海底を経由するガスパイプライン建設についてもだ。

日本の返答

日本が今回行なった、過去に例のない「お返し」は、サプライズとはなりえない。安倍首相は第二次世界大戦終結70周年の直前、明確に、戦後という時代に線を引き、外交をより積極的に展開する時が来たと述べた。日本が韓国に対する半導体材料の輸出規制を強化したのも、この言説を裏打ちするものである。

実際、この行為は、日本が推し進めている原則と矛盾している。大阪でのG20開幕前、プラハを本拠地とする国際NPO団体「プロジェクトシンジケート」のウェブサイトで、安倍首相は「(G20の)主要議題の一番目に来るのは、私の視点から言って最も大事で、時代の要請に応じたものだ。それは公平で公正な国際貿易のレジームを守り、そして発展させるための仕事だ」とつづっている。

しかし安倍氏は、来たる参院選を前にして、厳しい行動に出るほうがよいと判断をしたようだ。

確固たる同盟

この日韓の対立がこの先どのように発展していくのかは興味深いところだが、もし米国の庇護の下の日韓の軍事的な協力関係に真剣な影響が出るようであれば、現在の日韓の摩擦は、誤りであるとみなされることだろう。

最近6月に行なわれた米韓首脳会談では、日本の参加を見込んで、米日韓の3者による、情報交換や高官レベルでの協議、共同軍事演習などを含む、安全保障分野での協力をより積極的に行なうことで合意している。

それ以外でも、6月初めにシンガポールで行なわれたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)では日米韓の代表者らが顔を合わせていた。この会議の共同声明の中で3国は、情報共有、ハイレベルの政策協議、共同訓練において安全保障協力を促進すると明らかにしている。

そして、緊密な連携に基づいた、米軍、韓国軍、日本の自衛隊による軍事作戦は不変のままでいるということが肝心だ。特に、3国による軍事演習は定期的に行なわれている。

北朝鮮の核開発問題、そして米国のすべてのドクトリンに明記されているロシア、中国からの脅威、「東方のNATO」内部の緊張、そして日本と韓国の摩擦といったものは、もちろん米国の利益に資するものではない。日本も韓国も、両国間の軋轢にもかかわらず、このことを非常によく理解している。

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