02:53 2019年12月10日
福島第1原発(アーカイブ写真)

福島原発 北泉海水浴場が事故後、初の海開き レジャーは安全か?

© AFP 2019 / Yoshikazu Tsuno
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フクシマ=事故処理と大変動後の生活 (30)
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福島第一原発近くの北泉海水浴場が海開きをした。この海水浴場は、事故発生から初めて遊泳が公に許可され、サーフィンやビーチバレーなどのイベントが開催された。これは、大気中と海水の放射線レベルが、事故前の安全な数値にもどったことを意味する。「スプートニク」は、原発周辺の状況を積極的に注視しているロシアの専門家に、海開きについてのコメントを求めた。

公共管理環境ラボの所長で、天然資源環境省付属社会院の一員であるセルゲイ・グリバリョーフ氏は、この数年間、日本は前例のないほど、途方もない大作業に取り組んできたとは認識するものの、にもかかわらず、まだいくつかの懸念が残るとして次のように語っている。

「人工衛星からの映像では、事故原発からの海への放水は定期的に行われていることが示されている。日本側は、この放水の水は放射性核種が綿密に除染されており、すべてが管理下に置かれていると保証している。福島での必要不可欠な計測結果は、実際にパブリックドメインにある。しかし残念ながら日本側は、国際的な状況モニタリングについては問い合わせに一切答えていない。事故原発について各国の研究者らが共同で作業をすすめてこそ、あらゆるリスクをより適切に計算することができると私は思う。なにより大事なのは将来についての計測だ。プランクトンや海洋の動物相にわずかなでも放射線が蓄積されていった場合、それらはゆっくりと起爆する爆弾になるおそれがある。たとえば、新しいタイプの細菌が活性化する。または突然変異の魚が発生して、それが我々の食卓にのぼることだってありうるのだ。」

こうした一方で、東京電力のために放射能汚染水の除染の国際プロジェクトを開発する物理・数理学修士のセルゲイ・フローリャ氏は、セルゲイ・グリバリョーフ氏のような懸念は抱いていない。フローリャ氏は「自分はパブリックドメインの東京電力資料を常にモニタリングしており、これを絶対的に信用している」として、次のように続けている。 

「(信用できるうえに)しかもデータは日になんどか更新される。しかも1週間後には私自身が日本を訪れ、この海岸を必ず訪れる準備をしている。この地域の住民生活はすでに長く行われているため、過去数年、ここの水質管理は、特別綿密に行われている。そこで反映されたデータは、国際安全基準と世界保健機関(WHO)のすべての基準に適合している。たしかに、長期的な低放射線量の影響は、あまりにデータが少ないことから、研究者らも完全に解明できていないということは認める。それでも現段階ではWHOは、低放射線量は人体に直接的な影響を与えないと報告している。いずれにせよ、低放射線量が命を脅かすことはない。」

セルゲイ・グリバリョーフ氏は、放射能に関しては、どんな場合でも確信をもってこれは100%安全性があるとは言うことはできないと考えている。

同氏は、「福島第一原発は米国のプロジェクト。技術的大惨事が発生する少し前、モリタリングの結果から米国の代表者は、原発の安全システムが老朽しており、刷新の必要性を警告していた。しかし、2年後の廃炉予定までは危険な事態は起こらないと考えられ、刷新の提案は拒否された。残念ながら、今日、我われはすでに、すべてを計測することは不可能であることを知っている。私は、このような潜在的危険性をもつ建造物のモニタリングは、国際調査団によって行われるべきだと確信している。予防措置によって、迷惑を被るものは誰もいない」と強調した。

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原発, 日本, WHO, 福島
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