19:51 2019年08月26日
東京五輪

「明日だろうと福島へ行く」:東京五輪のボランティアに応募したロシア人にインタビュー

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リュドミラ サーキャン
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日本では2020年の東京五輪開催に向けてボランティアの選考が急ピッチで進められた。ボランティアのエントリー受付は2018年の9月に始まり、2019年の2月で終了した。エントリーには18歳から80歳という年齢制限を除けば、国籍や宗教、性別、学歴に関する制限は何もなかった。オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のデータによれば、日本の国内外から合わせて20万4680件の応募があった。一方、大会で採用されるボランティアの数は8万人となっている。国内在住者との面接は早い段階で済んでおり、国外在住者との電話面接も7月には終了した。

ロシアからの応募も少なくなかった。そこでスプートニクの特派員は、ボランティアに応募し、大会組織委員会の関係者と電話面接をした応募者の1人と連絡を取った。今回、取材に協力してくれたのはカルーガ州に暮らすセルゲイ・ヴェルホラモチキン氏(30)だ。セルゲイは地元の農業アカデミーで研究・実験部門の顧問を担当している。

スプートニク:東京五輪のボランティアに応募した理由を教えてください。

セルゲイ:私はすでにソチ五輪でボランティアをしました。一度でもこうしたイベントに参加したことがある人は世界観が少し変わります。これほど世界的に偉大なイベントに参加できる喜びを再び経験したいと誰しも思うはずです。それは言葉にならない、祝祭の雰囲気。参加者はみんな違う人生を歩んできて、話す言葉も違うのに、世界中の人が1つになり、同じ感動を体験するのです。世界との一体感、友好を感じながら、スポーツの場では競い合う……その感覚を胸に私は東京五輪のサイトにアクセスして、「ボランティア」のページから応募しました。

セルゲイ・ヴェルホラモチキン氏
セルゲイ・ヴェルホラモチキン氏

スプートニク:スポーツがお好きのようですが、五輪では試合も観戦したいですか。

セルゲイ:私はスポーツが好きです。特に好きなのはサッカーと重量挙げです。この2つの競技を観戦できたら感無量ですね。ただし! スポーツはもちろん好きですが、今はオーガナイズのプロセスのほうに興味があります。日本は高い生産性で有名ですから、ボランティアとして参加して、五輪の運営を内側から見てみたいと思います。五輪のオーガナイズは非常に高度なマネージメントが要求されるはずです。私たちのカルーガ州にも外資系企業が林立していますが、その中には三菱自動車の工場もあります。日本語の「カイゼン」(改善)がどんなものかは自分でも知っていますし、現場で経験を積みたいと考えています。

スプートニク:「ボランティアに必要な素質と、東京五輪のボランティアに選ばれる見込みについて教えてください。

セルゲイ:私が思うに、ボランティアには高い行動力と、どんな作業にも取り組む覚悟が必要です。中には気に入らない作業もありますから。そしてコミュニケーション能力と思いやりも必要です。東京五輪のボランティア希望者は山ほどいるので、日本在住で言葉のわかる人が優先的に選ばれるはずです。それでも、私にもチャンスはあると期待しています。大会組織委員会の関係者と電話面接した際には誠実に受け答えしました。どんな部署でも構わないし、きつくて辛い作業もすると明言しました。それは本心です。どんな仕事からも貴重な経験が得られるものだと私は考えています。選考をパスした人には連絡があると聞いています。なので私は期待を胸に連絡を待っています。

今回の五輪では福島の人たちに寄り添い、そして東日本大震災から復興した姿を世界に紹介する目的から、大会組織委員会は五輪の競技のうち、ソフトボールと野球の試合を福島で実施する決定を下した。行き先が福島でもいいか、とスプートニクが質問したのに対し、セルゲイは「明日だろうと行く」と答えた。


ロシアは2020年の東京五輪に正式な招待を受けた。国際オリンピック委員会(IOC)はロシアに対し、ピョンチャン五輪の時のような制限を加えない。ロシアの選手は代表チームのユニフォーム姿で大会に挑む。そして、表彰台の上にはロシアの国旗も掲揚される。

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