11:55 2020年04月01日
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2020年の露日関係はスパイ事件からスタートしてしまった。ロシアと日本はそれぞれに相手国の国民の逮捕を公にし、互いに抗議を表した。ロシア語のSNS上ではすでに辛辣なユーモアが飛び交い、これは両国の「スパイに関する交流年」の幕開けだと皮肉られている。スプートニクはこの件を解明しようと専門家に取材し、果たして露日関係に影響を及ぼすことなのか、訊ねてみた。

1月25日、日本の警視庁公安部は在日ロシア通商代表部の職員に機密データーを渡した疑いでソフトバンク元職員の荒木豊容疑者を逮捕した。

荒木容疑者は罪を認め、金欲しさにやったと供述している。その同日、在日ロシア大使館には、事情聴取のためにロシア通商代表部の職員2人に警察へ出頭するよう公式的な要請が送られた。ところがそのうち1人は2017年にすでに日本から出国していたことがあきらかになった。もう1人の人間は外交官特権があって守られている。一方のソフトバンク側は、持ち出されたデーターは機密性としてはレベルの低いものであり、その中には顧客、パートナーについての情報は入っていないとする声明を表している。

その数日後、今度はロシア側が、昨年末の2019年12月25日、ウラジオストクで日本人記者が極東におけるロシアの軍事ポテンシャル情報をふくんだ機密情報をつかもうとして拘束されていた事実を明るみにした。拘束された記者には72時間以内の出国命令が下され、日本大使館の公使が呼び出され、抗議文書が手渡されている。

ロシア対外情報庁の元職員で、現在政治学者のユーリー・スヴェトフ氏はスプートニクからの取材に対し、スパイ行為は国際関係ではごく普通に実践されていることであり、各国間には定期的に軋轢が起きているとして、次のように語っている。

「どんな国も互いの動きを見守っており、関心のある国のことであれば公式情報であろうと非公式情報であろうと何でも知りたいと思っている。ただその時に、スパイ行為があったと公言されるケースもあれば、スパイ行為のあったことを隠し、これをはたらいた人間を秘密裡に本国送還するケースもある。機密情報の持ち出しは全世界の諜報員が活発に行っている。これが二国関係に暗雲をもたらすかどうかは政治的な意思の問題だ。多数の外交官の強制出国にまで至る場合もあれば、徐々にトーンダウンしていくこともある。」

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© AP Photo / Wang Zhao
今までもスパイをめぐるスキャンダルは露日関係を時折揺さぶってきた。2008年1月、共同通信が、ロシアに協力してスパイ行為をはたらいていたらしい日本人が逮捕されたと報じた。日本警視庁の発表では、逮捕されたのは福田内閣内の役人で、日本政府の内政状況、日露関係の計画に関係した資料をロシア大使館に渡していたという容疑だったが、今日ではこの一件を覚えている人はもう少ない。

世界経済国際関係研究所、日本経済政治セクターを率いるヴィターリー・シュヴィトコ氏はスプートニクからの取材に対し、二国関係の中ではスパイ行為や、大声でそれが公言され、またそれへの応戦が行われるといったことは常に繰り返されているとして、次のように答えている。   

「今回これでなんらかの緊張化が二国関係に起きるとは思わない。先週、国会常会の召集日当日に安倍総理大臣が行った所信表明ではロシアとの二国関係についてかなり楽観的な見方がなされていた。安倍氏は領土問題、平和条約についてのロシアとの活発な対話を急速化させていく意向を表している。2件の逮捕、拘束例は確かに二国関係に有利に働くものではないものの、だからといって関係をたたんだり、悪化させる根拠にもならない。」

在日ロシア大使館は遺憾の念を表し、日本も西側で流行する「スパイマニア」というテーマに迎合してしまったが、これは露日間で合意した政策に矛盾しているという声明を表した。大使館が指摘しているのは二国間協力および二国間の難解な問題解決のための前向きな雰囲気作りのこと。ロシア外務省のプレスセンターはスプートニク記者からの取材に対し、現段階ではこの状況についてのコメントは出されていないと回答している。

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