12:51 2020年09月25日
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6月30日、ロシアNIS貿易会(ROTOBO)の主催で、オンラインピッチイベント「STAY HOME PITCH」が開かれ、ロシアのスタートアップ10社が自社の技術やアイデアを披露した。アフターコロナ時代の新ビジネスとなり得るリモートワーク向けのソリューションや、健康維持のためのヘルスケアソリューションなどが紹介され、日本からはロシアの最新技術やトレンドに関心をもつ人々が参加した。

ピッチイベントは前半と後半に分かれ、それぞれ投票が行われた。前半5社の中で評価が最も高かったのは、画像解析によって静脈瘤のリスク判定を行う AI エンジンを開発した「AIvarix」だった。静脈瘤とは血管がコブのように膨らんだ状態のことで、ほとんどは足にできる。妊婦や、立ちっぱなし・座りっぱなしの生活をしている人は、より注意が必要だ。

同社創業者でCEOのクセーニア・ブートワさんは、血管外科医として静脈瘤治療に携わった12年間の経験から、「静脈瘤には多くの危険な合併症のリスクがありますが、発病リスクを自分で判断するのは難しく、手遅れになってから病院に来る人がほとんどです。私はそういった例を数多く見てきました」と話す。AIvarixのアプリを使えば、足の写真を撮って送信するだけで、AIが静脈瘤の有無と危険度を判定してくれるので、適切なタイミングで病院に行くことができる。

後半5社の中で最も人気を集めたのは、姿勢矯正を目的とした AI 画像解析及び WEB トラッキングシステムを開発した「UNWU」だ。同社のCEOオレグ・ノヴィコフさんは、座りっぱなしの生活が原因で生じる問題を列挙し、腰をケアして生活の質を向上させる重要性を訴えた。同社のソフトウェアを使えばパソコンのWEBカメラで姿勢を認識できるため、仕事をしつつ姿勢を正すことができる。このサービスはまだテスト段階だが、内容が充実すればリモートワークの強い味方になりそうだ。

イベントの企画に携わったROTOBOの長谷直哉さんは「今までにないロシア企業の姿を見てもらうことができた」と振り返った。

長谷さん「コロナ禍によって日露間でのビジネス交流や往来が困難な中でも、『新たな出会い・新たな機会』を得られる場を設けたいと思い、今回のオンライン・ビデオピッチ事業を企画しました。テレワークや健康増進に関わる技術をテーマとしてロシア全土からスタートアップを公募したことで、今までにないロシア企業の姿を日本のビジネスパーソンのみなさまにお見せできたと思います。120名近くの方が視聴され、多くの反応もありました。当会としては今後も積極的に日露間のオンラインビジネスイベントに取り組んでいきたいと思います。」

イベントのシステム運営を担当したSAMIの牧野寛代表によると、関心のあるスタートアップを見つけた日本の参加者から、すでに面談の申し込みがあったという。新時代にふさわしいロシアのアイデアが、日本の生活スタイルをより便利で快適なものにしてくれるかもしれない。

タグ
経済, 日本, ロシア
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