ロシアの新テーマパーク「ドリーム・アイランド」体験記
レアなキティちゃんにも会える!
ロシアの新しい観光名所である欧州最大級の屋内型テーマパーク「ドリーム・アイランド」は、2月29日にモスクワ市内にオープンしていた。しかし開園直後にロシアをコロナ禍が襲い、営業停止を余儀なくされてしまっていた。モスクワでの感染拡大がひとまずおさまり、7月18日にめでたく営業を再開した。スプートニク取材班は、ドリーム・アイランドの営業停止直前に現地を訪れ、ハローキティのゾーンを含む全てのテーマ別ゾーンやアトラクションを体験することができた。
アクセスはよく、地下鉄駅とほぼ直結しており、旅行者でも全く迷うことがない。広場を抜けてお城のような入り口から入ると、ヨーロッパの大都市を模したショッピングモールがある。ロンドンをイメージした赤い公衆電話があったり、バルセロナをイメージした通りにはガウディ風の建物があったりする。それらを通り過ぎると、ドリーム・アイランドの入り口が見えてくる。お出迎えしてくれるのは青い妖精、スマーフだ。ここでチケットを買い、中に入る。
ドリーム・アイランドにはスマーフの村の他にも、ニンジャ・タートルズ、ドラキュラの住むトランシルヴァニアホテル、ディノサウルスの国モーグリ、ロシアの童話をもとにした雪の女王の城など、世界中の様々なキャラクターをモチーフにしたテーマ別のゾーンがある。そして日本人にとって嬉しい驚きなのは、ハローキティのゾーンがあることだ。しかも、ボーダーのリボンのキティちゃんは、ここでしか会えない、限定キティちゃんなのである。
キティちゃんゾーン誕生秘話!サンリオ担当者に聞きました
ハローキティのゾーンを作るというアイデアは、ドリーム・アイランド側からの提案によるものだった。サンリオはこれを快諾。サンリオ以外のキャラクターも登場する海外のテーマパークへの参画は、アメリカにおけるユニバーサルスタジオなど、ロシアのドリーム・アイランド以外にも6か所で展開事例がある。さらに、ベトナムでもテーマパーク開業を計画中だ。

担当者は「エンターテイメントビジネスは、サンリオが長年大切にしてきたDNAでもあります。海外展開は、より多くの人々にサンリオのキャラクターの世界観を体験して頂く機会。特に今回のドリーム・アイランドのような、大規模で素晴らしいプロジェクトに参加できることを大変嬉しく感じています」と話す。
スプートニク:
新型コロナウイルスのせいでモスクワ入りできなかったと聞いていますが、全体としてハローキティのゾーンの出来栄えはいかがですか。
サンリオ:
残念ながら、開会式に出席できず、パーク内及び他エリアを訪問する事は叶いませんでした。しかし、ドリーム・アイランドの開発、建設等全てのプロセスに深く関わる事ができ、担当者と深くコミュニケーションを取っており、ドリーム・アイランドの全てを把握していると言っても過言ではありません。その結果、我々は非常に満足していると断言できます。 ハローキティエリアは素晴らしく、ハローキティの世界観を作り上げる為、すべてのディテールにこだわっております。 サンリオが創業以来お客様に伝えているSmall Gift Big Smallを体現しており、サンリオの全てをドリーム・アイランドで体験する事ができます。
スプートニク:
モスクワではまだ、街中でキティちゃんを見かける機会が少ないですが、キティちゃんはより広くロシアの人々に受け入れられるようになるでしょうか。
サンリオ:
サンリオはキャラクターを通じ、世界中に仲良しの輪を広げる努力を継続しており、ハローキティをはじめとするキャラクターは、そのメッセンジャーの役割を担っています。ドリーム・アイランドでのハローキティのアトラクション、ビューティサロン、カフェ、そしてショップの展開により、子どもや若い女性をはじめ、全世代のみなさまに、コミュニケーションの場と思い出に残る楽しい時間をご提供できると考えております。
キティちゃんのリボンをモチーフにした椅子が可愛い!
キティちゃんをモチーフにしたカフェはとても可愛らしく、席数もたっぷりある。個室もあり、開園早々、ここで誕生日パーティーをしたゲストもいた。キティちゃんのスイーツやハンバーガーなど限定メニューがあり、テーマパークとしてはかなりお手頃な価格で提供している。サンリオ担当者は「ドリーム・アイランドではテーマパーク事業やキャラクターカフェなどこれまで展開してきたビジネスを発展させ、そこでしか体験する事が出来ないコンセプトで内容を作り上げ展開しています」と話す。
取材班はショップに入ってみた。たくさんのキティちゃんにまじって、バッドばつ丸の姿もある。特に人気があるのは、パジャマとぬいぐるみだ。一番目立つ場所にあるパジャマは大人の女性が買っていくことが多い。私たちを案内してくれたショップ店員の女性は、なんと子どもの頃からキティちゃんのファンだった。ドリーム・アイランドの販売員の募集があったとき、どの店舗で働くことになるかわからなかったが、ハローキティショップに配属されたことで運命を感じたという。「素晴らしいお店で、働くのが楽しいです。このお店が私の部屋だったらいいのに、なんて思います。どの商品も綺麗で魅力的です。」
ドリーム・アイランドは、アトラクションも現代的だ。筆者のイチオシは、ロシアで初めてヴァーチャル・リアリティ技術を用いて作られたコースターだ。ゴーグルを装着すると未来の町が現れて、ゲストはその中を疾走する。傍目には、何の変哲もない赤いコースターにしか見えないのだが、いざ体験してみると、VRで作り出された世界とコースターの動きが素晴らしくマッチして、本当に町の中を飛んでいるような感覚になれる。人気アトラクションにはファストパス制度があり、あらかじめファストパス付きの入場券を買っておくと待たずに乗れる。

ブランコのように揺れながら円盤が回転する絶叫系アトラクションもあれば、ロープを自力で引っ張って上下する素朴なアトラクション、昔ながらのゴーカート、お化け屋敷などもあり、様々な趣向が楽しめる。夕方になるとパレードが始まった。キャラクターたちが園内を回る。キャラクターと合流してパレードに参加するゲストがいたり、写真撮影で立ち止まったりと、かなり自由なパレードだ。

ドリーム・アイランドは始動したばかり。順次アトラクションを拡大していくだけでなく、ニンジャ・タートルズによる忍術マスタークラスや、ヨットスクール開校など、様々な新しいプロジェクトを予定している。
筆者:徳山あすか
写真:クリスティーナ・サヴィツカヤ