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    インドのナレンドラ・モディ首相が14日から3日間、中国を訪問する。

    中印、シルクロードを共有できるか

    © REUTERS/ Ben Nelms
    政治
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    インドのナレンドラ・モディ首相が14日から3日間、中国を訪問する。中印両国がこれほど短期間にハイレベルの相互訪問を行ったことはかつてない。前回のサミットからまだわずか8か月しか経っていない。

    首脳会談のキモは、関係のあり方について決定が取れるか否か、ということだ。両国は、経済的にも政治的にも、今はむしろ、ライバル同士である。両国は、インド洋における影響力、ひいてはアジアにおける影響力の拡大を競っている。両国は、その経済的なポテンシャルが拡大するほどに、国益同士の衝突がますます厳しくなっていくだろう。しかし同時に、グローバル規模の変化も顕在化してきている。そう語るのは政治学者のアンドレイ・ヴォロジン氏である。

    「インドと中国は、言わずと知れた、古くからのライバルである。今後も当分はこのままだろう。しかしながら、敵対の度合は低まっている。今はむしろ、競争といっても、市場をめぐる競争である。影響力拡大をめぐる競争は、今後は鳴りをひそめていくだろう。インドは古来、南アジアを自らの権益圏と見なしてきた。しかし今、国際政治には、これまでにない、ある傾向が現れている。それは、「古い世界秩序に立ち向かう諸力の結集」というものである。古い世界秩序とは、取りも直さず、西側であり、西側中心の世界である。この傾向のゆえに、中印の対立も、その熱度は徐々に下がっていくことだろう」

    専門家タチヤナ・シャウミャン氏は中印関係の中にさらに2つの新たなトレンドを指摘する。ひとつは、中印を鉢合わせ、敵対させようとする米国の画策にも関わらず、両国が、グローバルレベルの協調強化と協力の推進を目指す、鮮やかなプラグマチズムを発揮していること。またひとつ重要なことは、モディ首相の訪中が、両国関係の段階的正常化を背景にして行われる点である。

    「経過は上々である。これで両国も、重要な経済合意の締結に踏み切れようというものだ。両国は一連の地政学問題で、共通した、あるいは近似した立場をとっている。ウクライナ危機に端を発するロシアをめぐる状況についてもそうである。両国とも対ロ制裁に加わることなく、基本的にはロシアに融和的だった。地政学の観点からは、これは非常に重要なことだ」

    専門家によれば、今回の訪問で、国境問題の解決や、ダライラマ問題をめぐる歩み寄りに、大きな進展があるとは考えにくい。一方、調印予定の合意の規模は、8か月前の会談より大きいと見られている。おそらく両国首脳は今回も、政治問題で経済合意を台無しにしないという、政治的な賢明さの見本を示してくれることだろう。

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