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    約束が果たされなかった年

    約束が果たされなかった年

    © REUTERS/ Ina Fassbender
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    ウクライナ危機 (340)
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    今から1年前、ウクライナで前倒し大統領選挙が行われ、ポロシェンコ氏が大統領に就任した。この1年は、約束が果たされなかった年、と呼ぶことができるだろう。

    ポロシェンコ氏のメインの選挙公約スローガンは、「新生活」だった。ポロシェンコ氏は、有権者たちに、ドンバスでの紛争を早急に終わらせ、ウクライナの領土保全を回復し、クリミアを取り戻し、給与と年金額を増額し、汚職を克服し、公平な司法制度を新たに構築すると約束した。また、就任1年目にEUとのビザ免除体制を確立し、EUとの自由貿易圏に関する協定を機動的に稼動させ、5年間の任期のおしまいには、実施された改革の結果、ウクライナのEUへの完全加盟についての対話を開始するとの約束もなされた。しかし実際のところ、ウクライナはドンバスの情勢を早急に解決する代わりに、長期的な紛争を手にした。専門家層とウクライナ社会では、ドンバスの紛争はポロシェンコ大統領にとって経済と国家建設における大きな成功の欠如をごまかすために都合がいいため、大統領はドンバスの紛争停止を急いではいないとの意見が存在している。ウクライナ経済は低迷を続けており、国はデフォルトの危機に瀕し、深刻な財政困難に直面している。キエフ政権の行動は全て、破産を回避するために、国際通貨基金(IMF)から金融支援を得ることに向けられている。ウクライナ政府は新たな融資を得るために、一般市民を犠牲にして予算を節約するIMFの厳しい要求に同意した。同時にウクライナ人の生活向上を可能とする「深い改革」の実施は急いでいない。

    恐らくポロシェンコ大統領が唯一果たした約束は、ドネツクおよびルガンスク両人民共和国との軍事対立のためのウクライナ軍の発展ではないだろうか。ウクライナでは事実上、社会の軍事化が行われており、ドンバスの紛争が解決されないことで、国の発展に使えるはずの多額の資金が予算から拠出されている。

    西側とウクライナの関係では、冷え込みが見られている。これは5月にラトビアの首都リガで開かれた「東方パートナーシップ」サミットで明白に示された。ウクライナは同サミットで、EUとのビザ免除体制を獲得することに期待していたが、計画は失敗した。またウクライナ政府は、ビザ免除体制を得ることのできる具体的な時期を明確にするよう求めたが、リガサミットの宣言には盛り込まれなかった。

    近い将来にEUへの完全加盟を果たすというポロシェンコ大統領の約束は、さらに悲観的な状況にある。ウクライナ政府はリガでEUから加盟の見通しについて公認を得るつもりだった。しかし欧州の役人たちは、現時点では小さな一歩を踏み出す用意さえもないことを明確に示した。

    最近の世論調査によると、ポロシェンコ大統領の支持率は1年間で53パーセントから33パーセントにまで低下した。これは、ウクライナ社会にはポロシェンコ大統領が実施する政策への不信があり、その不信が高まっていることを意味している。

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