03:40 2020年09月23日
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ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記は25日、米国のグローバル・ミサイル防衛(MD)システムは、イランや北朝鮮を対象としたものではなく、ロシアと中国に向けられたものであり、両国の安全保障に脅威を与えている、との声明を表した。

アジア地域における米国のMDシステムは、日本、韓国、台湾、カリフォルニアにある米国の施設、そしてフィリピンを経由して、アラスカからオーストラリアまで延びている。米国は、同地域で一方的にMDの構成要素を展開している。これが、ロシアと中国の懸念を呼んでいる。なぜなら、地域の戦略的バランスの基盤が、損なわれるからだ。

軍事アナリストのイーゴリ・コロトチェンコ氏は、米国のアジアにおけるMDシステムの展開は、戦略核戦力に影響を与える、この極めてデリケートな分野で、ロシアと中国が協力を模索する方向へ向かわせているのは明らかだ、と述べ、次のような見解を表している。

「それぞれの国が、自国の戦略兵器システムに頼って、個別に脅威に対応するだろう。この方向性で協力することは不可能だ。それぞれの国が、軍事力や、切実だと考える脅威に対応するための計画を、独自に決めるだろう。ロシアと中国が軍事同盟を組むことはない。まさに、これに立脚する必要がある。」

ロシアと中国の戦略核戦力は、構成要素が異なり、展開する地理的な場所も異なっている。そのため、未来の脅威に共同で対抗することは、今のところできない。その他にも中国は、ミサイル早期警戒システムを有していない。このシステムを持った時にはじめて、潜在的な敵からのミサイル発射に関する情報交換や、共同対応について話すことが可能となる。

米国は、ロシアと中国の関心を考慮せずに、アジア太平洋地域のパートナー国との同盟の中で、MDシステムを構築している。また、他の国の安全保障を犠牲にして、自国の安全を確保しようとしている。同様のアプローチは、欧州で米国のMDシステムを構築する際にも用いられている。これを背景に、ロシアは、アジア太平洋地域で、欧州と同じような状況が起こるのを阻止するよう、繰り返し呼びかけた。ロシアは最初の一歩として、地域の安全保障の強化と、協力発展に関する原則の枠組み宣言を採択することを提案している。この宣言は、MDシステムを構築する際の安全保障の不可分性と、非ブロック性の原則を定めたものになる必要がある。

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