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    クリル列島

    ロシア クリル先行開発へ日本を招待

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    サハリンは、クリルでの日本との共同ビジネス実現に向けた心積もりがある。先日開かれた記者会見で、サハリンのオレグ・コジェミャコ知事代行は「2016年から2025年の連邦目標プログラムの枠内で、日本は、クリル発展事業に参加できる」と伝えた。

    今後10年間でロシアは、クリル発展のために700億ルーブルを拠出する。この資金は、この地域に人々を引き付け、すでに住んでいる人々の生活をしっかりしたものとし、彼らの仕事を保障し、必要なあらゆる社会的インフラを整備するためのものだ。こうした課題を解決するため、サハリン州当局は、日本の実業界に、共同プロジェクトへの参加を積極的に呼びかける意向だ。ロシア側は常に、ロシア領内の経済発展に外国の投資家達が参加してくれることを歓迎してきた。とくに国の周辺部に存在し中央の注意を求める場所はなおさらである。

    クリルの島々は、巨大な経済的ポテンシャルを持つ地として、現在注目を集めている。日本政府が、南クリルの共同経済開発参加に向け、どれだけ用意があるか、それはロ日間の領土問題解決に結びついているのかどうか、この点について、ラジオ・スプートニク記者は、モスクワ国際関係大学東洋学科の責任者ドミトリイ・ストレリツォフ教授に聞いてみた-

    「私は、クリルの領土確定と経済発展の問題を直接結び付けるべきではないと思う。なぜなら、この二つはまったく別の問題だからだ。ここにおいて、プーチン大統領の日本訪問の可能性に関連して、日本はクリルに対する立場から何らかの感触を得られるかどうかといえば、それは恐らくないだろう。まず第一に、これは、ロシアの東方転換という政策、そして経済特区も含めたクリルの新しい長期発展プログラムに関係しているものだからだ。それゆえ、ロシア側の提案の中に、リトマス試験紙のような、何か特別の外交的コンテキストを探すべきではない。ロシアは、だいぶ以前から、クリルに経済パートナーシップ・ゾーンの創設を主張しており、共同プロジェクトを歓迎している。」

    このように述べたストレリツォフ教授は「経済は政治に先行すべきだ」とのロシアの基本的立場を示し、次のように続けた-

    「この問題において、ロシアは常に、大変柔軟だったが、日本側は、クリルの共同プロジェクには大変慎重で、消極的だった。日本は、日本政府が領土要求をしている、まさに南クリルでのプロジェクトに参加する事は、日本が間接的にこれらの島々に対するロシアの主権を認めることを意味するとの観点を堅持している。なぜなら、そうした共同プロジェクトは、ロシアの法的条件のもとで実施されることになるからだ。たとえ税金上、金融上、特別の体制を作ったとしても、どのような場合も、ロシア優先のフィールドで、事を進めなくてはならないからである。」

    記者会見で、サハリン州のコジェミャコ知事代行は「もし日本の実業界が、クリル開発への参加を望まないのであれば、ロシア側としては、韓国の実業界に話を持ってゆくだろう」と述べたが、ストレリツォフ教授は「そうは発言しても、知事代行は日本との共同プロジェクトを放棄することなど恐らくないだろう」と見ている-

    「以前、第三国の企業をこれらの島に引き入れることは、領土問題における日本への圧力だと、日本政府が反発していたにもかかわらず、韓国資本はすでに、南クリルでのインフラ・プロジェクトに参加している。おそらく韓国の実業界が、日本政府の影響下に行動することはないだろう。韓国は、法律的にも政治的にも、極東の基本的問題に関して十分独立した立場を取っている。そして多分日本は、韓国資本が、ロシアとの間の領土問題における日本の立場を考慮するだろうなどと期待すべきではない。韓国にとって、クリルでの共同プロジェクト参加問題において優先されるものは、純粋に経済的ファクターであり、利益であり、国家的な保護措置、投資環境なのだ。」

    ロシアのクリル発展プログラムの最優先課題の中には、島への交通輸送アクセスの保障と、漁業関連の総合施設ばかりではない、天然資源の効果的利用のための条件作りが入っている。また観光業の発展にも注意が向けられている。その他、クリルは、ロシアの国境防護の課題をこれまでも遂行してきたし、これからも遂行するだろう。そのために島々では、防衛用のインフラ施設の修理や復興作業も行われるはずだ。

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