プーチン大統領、中国にTPPの代替案を提示か

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プーチン大統領、中国にTPPの代替案を提示か - Sputnik 日本
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ロシアのプーチン大統領は、2016年の夏に中国を訪問する計画。クレムリン報道部が大統領声明をもとに発表した。プーチン大統領は、中国外務省のワン・イー大臣との会談で、訪中の意思を表明した。

「私はこの夏、中華人民共和国を訪問する予定だ」と大統領。習近平国家主席とは「非常に温かな実務関係、個人的な友好関係」があり、詳細かつ友好的な主席との対話への期待を示した。

ロシアのラヴロフ外相は、首脳会談は両国関係に追加の弾みを与えることができ、それはロシアと中国にとって重要なことだ、と述べた。プーチン大統領の訪中で戦略的パートナーシップと信頼関係はさらに強化される、と外相。 

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ロシアは中国にTPP(環太平洋パートナーシップ)に代わる強力で興味深い選択肢を提示すべきだ。ロシア・アジア太平洋経済協力研究センターのナタリヤ・スタプラン所長はそう語る。

「上海協力機構の枠組みを含め、中国との関係を構築するに際しては、中国がTPP創設の過程を注視していることに留意する必要がある。これは非常に重要なファクターだ。中国は、中国指導部自身も言う通り、開かれた、待機姿勢を保っている。中国はTPPのほぼすべてのメンバー国と投資協力を持っている。そして、アジア諸国も、当初から、もしTPPで中国から孤立することになるなら、更なる協力に同意しない、と述べていた。中国は積極的にEUとの関係を構築するなど、その貿易や経済関係の多様化を全面的に進めている。中国は上海協力機構の枠組みでも行動する準備ができているし、同時に環太平洋パートナーシップで何が起こっているかを監視し続ける。ただ、私見では、中国は今のところ、「すでに、より深く」よりも「より大きく、より広く、しかしより簡単に」という戦術を選択しているようだ。つまり、現時点では、中国は、具体的な投資・物流プロジェクトの推進に関する協力により焦点を当てている。私は、ロシアはこのファクターを考慮し、中国に強力で興味深い代替案を提示すべきだと思う」

高等経済学院世界経済国際政治学部長セルゲイ・カラガノフ氏は次のように語っている。

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「世界は主要な経済・政治的、または単に経済的なブロックを形成しようとしている。一つは、2つのパートナーシップ(TPP・環太平洋パートナーシップとTTIP・環大西洋貿易投資パートナーシップ)を通じて米国が作ろうとしているもの。もう一つが今ユーラシアに形成されつつあるもので、まずは経済、最終的には経済・政治ブロックになるかもしれないものだ。我々は仮にそれを「大ユーラシア共同体」と呼んでいる。それは上海協力機構の組織構造の周囲に形成されることになる可能性が高い。この共同体で、主に輸送および物流ルートの開発を通じて重要な役割を果たすのは、中央ユーラシアである。私たちはしばしば、極東の開発について口にする。しかし、中央・西シベリア開発については、可能性も巨大なら、課題も巨大であるということを忘れてはならない。この地域にはロシア最良の人的資本と巨大な生産能力がある。しかし、問題は、これら潜在力が主要な市場から遠く離れているということだ。この問題を解決するには、巨大な輸送・物流体制を構築する必要がある。これは、ロシアの有望な領域をいかに世界市場に進出させるかをめぐる、新しい戦略だ。そして、それにはまず、中国を引き込む必要がある」

プーチン大統領が最後に中国を訪問したのは2015年9月のこと。これは第二次世界大戦が終結して70周年となることを記念したパレードに参加することを目的とした訪問だった。これにあわせて行われたプーチン大統領と習近平国家主席との露中首脳会談後、27の文書に調印がなされた。うちの16の文書がロシアと中国による共同ビジネスプロジェクトの推進に関連していた。

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