駐キューバ米外交官への「音響攻撃」 米国の主張にキューバは「学問的空想」

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キューバの首都ハバナ駐在の米国外交官24人が「音響攻撃」の被害を受けたと米国務省が主張していることに対し、キューバの捜査当局は「学問的空想」として反発した。ロイター通信が24日、伝えた。

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キューバ内務省で本件の捜査に関わっている専門官ホセ・アラソ中佐は「これはある種の学問的空想であり、技術的に見れば、非現実的だ」とロイター通信に述べた。

同通信によると、キューバ政府は米外交官に生じた「事件」の真相を究明するため、音響学分野の専門家や数学者、犯罪学者など約2千人もの専門家を動員。現時点で、米外交官がキューバで「音響攻撃」を受けたとする証拠はないとされている。

この専門家チームによって、ノイズの入った音響記録14本の分析が行われた。米国側はこのノイズが外交官の健康被害をもたらしたことの証拠だとみなしているが、キューバ内務省の別の専門官ロベルト・エルナンデス中佐もロイター通信に対し「今回のいわゆる『事件』が本当に起きたのか、また我々が分析した音が人間の健康に害をもたらすものなのか、そのいずれも確認することはできない」とコメントしている。

米政府によると、キューバのカナダ及び米国大使館の外交職員は特殊機器による「音響攻撃」を2016年末より受けていたという。攻撃は様々な場所や時間帯で発生していたとされる。この結果、職員は聴覚障害など深刻な体調不良を訴えるようになった。

米国とキューバは2014年末、段階的な関係正常化の開始を宣言していた。2015年7月、両国は外交関係を再開し、続いて一連の二国間合意が結ばれたものの、米議会が発動した対キューバ禁輸措置だけは解除されなかった。2016年、オバマ前大統領は米大統領としてほぼ90年ぶりにキューバを訪問。しかし辞任を目前に控えた2017年1月、ビザを取得せずに米国内に居住するキューバ人に対して滞在許可書を発行する政策、いわゆる「ウェット・フット(濡れた足)」「ドライ・フット(乾いた足)」を廃止した。

そして6月、トランプ大統領はオバマ氏がキューバとの関係正常化を図ったことを「誤り」と批判。ホワイトハウスはキューバに対する禁輸を維持するとし、国連およびほかの国際組織が行う禁輸廃止の呼びかけに異議を唱えている。

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