米国はロシアとの現実の戦争で負ける可能性がある=ニューヨーク・タイムズ紙

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1988年に発効した露米の中距離核戦力( INF)全廃条約が先週、失効した。この状況の中で、中距離ミサイルを保有していない米国は、ロシアとの現実の戦争で負ける可能性がある。ワシントンの戦略予算評価センターのティモシー・ウォルトン研究員は、ニューヨーク・タイムズ紙の記事でこのように主張している。

ウォルトン氏は記事の中で、ロシアは「米国とNATOの同盟国を無視し、禁止されているミサイルを100発以上製造、配備し、中国は通常弾頭や核弾頭を搭載した数千発のミサイルを保有している」と述べている。

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これらのミサイルは、米国のアジアの同盟国の領土だけでなく、遠くの海、アラスカやグアムの領土も攻撃することができるという。

ウォルトン氏は「米軍は、中国またはロシアが参加する軍事対立シミュレーションで定期的に負けており、本物の戦争でも負ける可能性がある」と指摘している。

これを受けてウォルトトン氏は米議会に対し、「新しいミサイル開発への資金提供」だけでなく、「巡航ミサイル『トマホーク』などの既存モデルや、弾道ミサイル『パーシング II』(INF全廃条約で禁止されていた)などの以前のプロジェクトの転用の承認」を呼びかけている。

先に日本は、INF全廃条約に代わる5つの核保有国が参加する新たな枠組みづくりを提案したが、中国はこの提案を拒否した。

INF全廃条約とは

INF全廃条約は1987年に旧ソ連と米国の間で締結されたもの。両国は、中・短距離範囲での地上基地の弾道および巡航ミサイルのすべての複合体の廃棄に義務を負っていた。

同条約の効力発行から30年が経過した2018年の10月、米国のトランプ大統領はロシア政府が条約に違反しているとして米国のINF全廃条約からの離脱を表明した。しかし、米国からはそのような事実を証明するものは提示されなかった。

2019年、こうした米国の行動に対しロシアは、INF全廃条約への加入を停止した。

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