14:10 2020年04月07日
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2019年の話題を総括 (17)
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2019年は、国際社会を揺るがし、国際舞台の緊張の原因となった出来事がたくさん起こった。うちいくつかは、年内に解決された。例えば、米国と中国は今年末、両国の貿易交渉でブレークスルーを成し遂げた。これを受け、米中という世界の2大経済国の戦争による世界的危機が起こるかもしれないと考えていた市場は、安堵した。一方、複数の問題は未解決のままだ。これらの問題について、通信社スプートニクが簡潔にお伝えする。

中距離核戦力全廃条約と新戦略兵器削減条約

米国は2019年夏、露米間の中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱を発表した。ロシア外務省は8月2日、INF全廃条約失効の情報を正式に確認した。米国は離脱の理由として、ロシアが自国の義務を「履行していない」ことを挙げたが、米国側はその証拠を提示しなかった。

米国はINF全廃条約が失効した直後、同条約で禁止されていたミサイルの実験を開始した。8月18日、米国は最初の実験を行い、地上発射装置から中距離巡航ミサイル「トマホーク」が発射された。ロシアのプーチン大統領は、この実験は「米国が最初からINF全廃条約を廃止に導こうとしていた」ことを証明していると述べた。このようなミサイルは長期間の開発を必要とするため、米国は条約から離脱する前に開発を行っていたとみられる。

露米が戦略核兵器を減らすことを相互に約束する新戦略兵器削減条約(新START)の期限も迫っている。ロシア側は、同条約が核競争を抑止する最後の手段であると繰り返し発表した。新STARTは2021年2月に失効する。ロシア側は条約を延長する意向を表明したが、米政権は延長するのかどうかの意向をまだ表していない。

中東の緊張

また2018年末、トランプ米大統領はイラン核合意として知られる「包括的共同行動計画」からの離脱を発表した。トランプ氏は、イランが核兵器開発を続け、核合意に違反している証拠を米国は入手していると発表した。またトランプ氏は、対イラン制裁を再開すると表明した。

イランは2019年春、米国の行動に対し、核合意の義務(濃縮ウランや重水 の貯蔵量に関するものなど)の履行を段階的に停止すると発表した。

6月下旬、イラン軍は同国領空を侵犯した米国の無人機を撃墜した。なお、米国防総省は、領空侵犯を否定した。米国は報復として、イラン国内の3カ所の目標に対して軍事攻撃を行うことを計画したが、トランプ大統領は、攻撃の10分前に中止を命じたと発表した。

また夏にはオマーン湾で石油タンカー2隻が攻撃を受けた。米国はイランに攻撃の責任があるとしたが、イランは攻撃への関与を否定した。これらのすべての事件が中東情勢を悪化させ、同地域は一度ならず戦争の危機に陥った。

非核化は議題から外された

朝鮮半島の緊張は、2019年の最後の数か月にわたって高まった。トランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は6月30日、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線上にある板門店で歴史的会談を行った。しかし秋には非核化をめぐる実務協議が袋小路に陥り、その後、両国は再び対立に向かった。北朝鮮側は「非核化はもはや交渉のテーブルから外された」とし、米国は中身の濃い対話をする用意がなく、2020年の米大統領選挙に関連する内政課題に立脚して時間稼ぎをしたと発表した。

12月、トランプ大統領はNATO首脳会議で演説し、北朝鮮に対して武力を行使する可能性を示唆、これが北朝鮮の激しい怒りを呼び、2019年末に北朝鮮指導部のレトリックが強まった原因になった可能性もある。金正恩委員長は朝鮮労働党中央委員会総会で、国の安全を保障するために「攻撃的な措置」へ移行すると表明した。

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