11:14 2021年10月18日
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米国、英国、オーストラリアは、3カ国による新たな安全保障のパートナーシップ創設を発表した。「AUKUS(オーカス)」と名づけられたこの同盟は、インド太平洋地域に関心を集中する。今月15日、オーストラリアのモリソン首相、米国のバイデン大統領、英国のジョンソン首相がオンラインで共同記者会見し、「AUKUS」の創設を発表した。「AUKUS」の目的は、共通の利益の保護、新たな脅威への対応、軍事技術の共有。 

バイデン大統領は「このイニシアチブは、各国が(中略)急速に増大している脅威に立ち向かうための最新の能力を確保するためのものだ」と述べた

モリソン首相は、世界は特にインド太平洋地域で「複雑化している」と指摘した。同氏によると、AUKUS創設後に日本及びインドの首相と会談したほか、インド太平洋地域にとって重要な問題について話し合うため中国の習近平国家主席にも対話を呼びかけたという。

米英豪の首脳は「AUKUS」について、特定の国を意識したものではないと発表したが、英紙イブニング・スタンダードは、アジア太平洋地域で増大する中国の力と、台湾に対する中国の働きかけに対する反応だと報じている

複数の評価によると、中国では近年、欧州主要国の軍が保有しているよりも多くの船舶が毎年就役している。インド太平洋地域では、中国の活性化に関連した対立的状況がさらに頻繁に生じている。「AUKUS」では、オーストラリアに原子力潜水艦艦隊を創設することが最初の計画の1つとなる。一方、モリソン首相によると、核兵器は装備されない。3カ国はチームを結成し、オーストラリア南部アデレードで原子力潜水艦を建造するために今後18カ月で共同計画を策定する。

オーストラリアはこのために、フランスと2017年に結んだ660億ドル(約7兆2147億円)に上る潜水艦12隻の建造契約を一方的に破棄した。モリソン首相は契約の破棄について、「脅威の変化」によるものだと説明し、フランスはオーストラリアにとって依然として太平洋地域における重要な貿易相手国だと指摘した。一方、フランスの外相は、これは背信行為であり、信頼を裏切ったとの考えを表明した。

「AUKUS」は中国にとって悪いニュースとなった。中国外務省の報道官は、この新たな同盟を「平和と安定を著しく損ない、軍拡競争を激化させる」と非難した。在米国中国大使館は、参加国は「冷戦思考とイデオロギー的偏見」を持っていると非難した。

中国の苛立ちは理解できる。中国はオーストラリア産製品の主要輸入国の1つであり、すぐに代替製品を見つけるのは困難だ。オーストラリアが米国側に急激に傾き、太平洋地域の勢力均衡が変化しつつある今、中国はオーストラリアに対して経済的な対抗措置を講じる可能性がある。

ロシアの政治学者で米国研究者のドミトリー・ドロブニツキー氏は「スプートニク」のインタビューで、「AUKUS」創設の発表は国際社会にとってニュースになったが、これは予想されていたものであり、急遽準備されたものではないとし、次のように述べた。

「この始まりは、オバマ大統領の時代までさかのぼる。米国はオバマ政権時に、事実上の全面的な中国封じ込めを目的とした『アジア回帰』を開始した。米国は以前、日本、韓国、オーストラリア、フィリピン、タイとの条約は、この戦略的回帰の要だと発表した。したがって米国の同盟国は、中国封じ込めの影響下に引き入れられた。そして、トランプ政権下では封じ込めが主に経済的方向に集中していたが、現在は軍事的要素があらわれた。これは予想されていた。英国のEU離脱後の外交および防衛政策の新たな概念でも、インド太平洋地域への軸足のシフトが宣言されている。そしてオーストラリアは、英連邦の一員として、インド太平洋地域における中国封じ込めへの包囲網を強化するために最も適した国だ。なお共同声明では、オーストラリアの防衛能力を強化する必要性や『AUKUS』創設のいきさつについて詳しく述べられていない。一方、バイデン氏は『AUKUS』について、米国が第一に中国とロシアだと考えている今日と明日の脅威により良く対処するのに役立つだろうと述べ、『AUKUS』の意図の形成に誰よりも迫った。」

なお、「AUKUS」の創設が発表された翌日、米国のオースティン国防長官は、オーストラリアにおける米軍のプレゼンスの拡大、特にオーストラリアへの軍用機の配備拡大に関する声明を発表した。

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オーストラリア, 米国, 英国, 軍事
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