04:17 2019年12月06日
露日対話

露日対話:袋小路でもないが、上り調子でもない

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もう間もなくロシアと日本は今年の総括を行い二国間関係における将来像を描くであろう。12月、日本の茂木敏充外務大臣がロシアを公式訪問する。これはロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣がG20外相会議で11月22日に訪日した際の会談で合意したものだ。

モスクワで予定されている会談の議題には、共同経済活動問題を含む両国の政治および経済協力が挙がっている。しかし中心テーマとなるのは平和条約締結に関する問題だろう。この問題に対するロシアと日本のアプローチにはこれまでと同じく根深い、根本的な相違が残っている。

このテーマを進める条件の一つに、ラブロフ外相は日本が第二次世界大戦の結果を認める必要性を挙げている。それはロシアの立場によるとクリル諸島南部のロシア主権を認めることを意味する。ラブロフ外相はこれを交渉の基礎となる1956年共同宣言と関連付けた。平和条約締結のもう一つの障壁として、ラブロフ外相は日本と米国の軍事同盟を挙げた。ラブロフ外相によると、日本外務省に対して「日米軍事・政治同盟が存在、また常に強化されることにより発生する、安全保障上のロシアの具体的な懸念一覧を手渡した」という。特にモスクワが懸念しているのは、仮説的に南クリル諸島が日本の一部となったとして、これら島々に米軍基地や攻撃的中距離ミサイルが配備されないという保証がないことである。

「平和条約がないのは時代錯誤」であり、この状況は修正する必要がある、とプーチン大統領は2016年12月の日本テレビへのインタビューで語った。しかし今年6月の「ロシア1」テレビでは、大統領の口からは「南クリル諸島のロシア国旗は決して降りることはない」という言葉が出た。日本にとって平和条約締結は領土問題解決、すなわち国境線の変更に直結している。この状況に対する自身の見解をモスクワ国立国際関係大学ドミトリー・ストレリツォフ教授は「スプートニク通信」に次のように語った:「状況は行き詰まっています。平和条約に関する対話継続の合意があり、それは両国首脳が表明したもの。ということはそれを順守しなければならない。一方で両国の立場はお互いにかけ離れていて、近くなる兆候は全くない。私が驚いたのは、ラブロフ外相が日本による第二次世界大戦の結果認識と1956年共同宣言を関連付けたことです。実際には共同宣言にはそのようなものはありません。もしかしたら調印の際に何らかの口頭の合意があったかもしれない。しかしそれは全く別問題です。いずれにしても状況は依然として複雑で矛盾したままであり、今日の段階で順調な解決の見通しはありません。しかし出口は探さなければなりません。双方が“面目を保ち”、二国間関係の悪化を防ぐためには。」

スプートニク:状況があまり緊迫しておらず、妥協的解決に近い、という時があったのでしょうか。

ストレリツォフ教授:「問題をデッドポイントから動かすことができるのではと感じたのは2012年です。双方でオフィシャルに“引き分け”公式という言葉を出し、支持を得ました。その時は何らかの妥協点を見出そうという双方の意欲が明らかにありました。政治的意思であれ政治的勇気であれ、何らかの解決策に持っていくチャンスがあったと思います。当時は大統領支持率も最高水準にあり、ロシアの経済状況も遥かに良かったのですから。ロシア社会がいかなる妥協に対して否定的であっても、まさに1956年共同宣言に基づいた問題解決が可能だったと思います。残念ながら現在の状況は全く異なり、妥協的解決の可能性の範囲は極めて狭いのです。」

スプートニク:それでも、両国首脳の関係がこれほど信頼的であったことはかつてありません。これは複雑な問題解決には重要なファクターなのでは?

ストレリツォフ教授:「安倍首相にとってロシアは優先的方向の一つです。これは家系の伝統、父上の記憶に関連する彼自身の外交の特徴です。安倍首相は平和条約問題の解決を約束して、多くをこのカードにかけました。そしてロシア関係における多くのプラスの側面は彼の政治的意思の成果です。首相が他の人であれば、それが誰であろうともっと慎重に、あるいはロシアとの付き合いはもっと冷淡だったでしょう。(編注:首相交代後は)両国関係が落ち込む可能性も否定できません。ただ露日関係が危機的になることはないでしょう。どちらも関係を壊したいとは思っていませんから。」

9月11日外務大臣に任命された茂木敏充氏にとって、このポストでのロシア訪問は初めてとなる。ハーバード大出身者であり、経済再生担当大臣を務めた茂木氏は米国との厳しい貿易協議において卓越した交渉人という評判を得た。将来の首相と称されることもある。茂木敏充氏は平和条約交渉に弾みをつけることができるだろうか。解決策を探るにあたり説得力ある論拠を見出すことができるだろうか。答えは間もなく分かる。

この記事に示された見解はスプートニク編集部のものとは必ずしも一致していません。

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日本, ロシア, セルゲイ・ラブロフ
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