19:15 2020年08月10日
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未来の戦争 世界各国の軍事バランスはどう維持されているか (210)
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朝日新聞の報道によると、日本政府は、航空自衛隊のF2戦闘機の後継機となるステルス戦闘機の開発費を来年度予算案に計上する方向で調整に入った。日本政府は米国や英国との共同開発を視野に入れているが、国内産業を促進するため、独自の技術を最大限に活用する計画だという。日本は米国製兵器への依存を減らし、最終的に新世代戦闘機を独自開発することができるのだろうか?通信社スプートニクが、複数の軍事専門家に意見を聞いた。

防空軍博物館の館長ユーリー・クヌトフ氏は、日本は世界の技術大国の1つであるため、第5世代または第6世代戦闘機を独自開発する能力を持っているが、防衛分野で米国から独立することは日本にとって非現実的だとの見方を示し、次のように語っている-

「第二次世界大戦中、日本は非常に優れた戦闘機を生産していたが、その古い手法はほぼ失われてしまった。そのため日本は現在、同分野の継承性を回復しようとしている。これは達成可能な目標だ。なぜなら日本の航空自衛隊はF35などの米国の最新戦闘機を装備しており、この戦闘機を研究して技術をコピーする能力があるからだ(完全にではなく、何らかの改良を加えたもの)。日本はイスラエルと同じ道を進み、もっぱら日本製の電子機器とレーダーのみを独自のモデルに加えることができる。だが、日本が米国の支援を完全に拒否することはできないと思われる。」

ロシアの東洋学者、歴史学者、政治学者、 国際関係の専門家であり日本研究者のドミトリー・ストレリツォフ氏は、日本はおそらく戦闘機を独自開発することはできないだろうとの見解を示し、次のように語っている-

「私は日本のポテンシャルを過大評価するようなことはしない。F35は米国の戦闘機だと考えられているが、第5世代戦闘機などの技術はいずれにせよ国際的な努力の成果だ。日本には確かに良いポテンシャルがあるが、それは特定の構成要素に限られている。例えば、日本は電子機器そのものを製造したり、機体を開発することはできるが、独自につくれないものもある。それはまず、アビオニクス(航空用に開発された通信、ナビゲーション、表示、制御システムの電子機器の総称)だ。これはエンジン部分にも当てはまる。いずれにせよ、パートナーに対する技術的依存が存在することになる。つまり、日本は完全に局地化されたベースで第5世代または第6世代の競争力のある戦闘機を生産することはできない。かつて米国は日本の半導体とレーザーなしにはすまなかった。」

軍事及び政治アナリストで軍事学博士、そして軍事・政治学の専門家でもあるコンスタンチン・シブコフ氏は、日本は国産の戦闘機生産を発案したのがあまりにも遅すぎたとの考えを表し、次のように語っている-

「日本は長い間、米国製戦闘機のみを使用しており、国内の航空機と対空防空もすべて米国製であるため、近い将来に米軍基地の巨大なインフラを国産のものに置き換えることは事実上、不可能だ。」

専門家らは、日本が新世代戦闘機を独自開発することはできるかという質問に対して異なる見解を示したが、日本が近い将来、米国や他のパートナー国から完全に独立することは事実上、不可能だという点では一致した。

なお、シブコフ氏は、特に興味深いのは、日本の米国に対する信頼は徐々に失われつつあり、実際に日本はより独立することを目指していることだとの見方を示した。

この記事に示された見解はスプートニク編集部のものとは必ずしも一致していません。

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米国, 軍事, 日本
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