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    ガン治療新薬開発に露日の学者が共同取り組みへ

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    リュドミラ サーキャン
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    日本の武田製薬は、シベリアの学者達と共同で、ガン治療のための新しい薬の開発に乗り出す。ロシア側のパートナーは、ノヴォシビルスク化学生物学(ケミカルバイオロジー)基礎医学研究所だ。200年以上もの歴史を持つ老舗日本企業との協力は、薬の効き目のメカニズムを研究する大きな助けになるだろうし、効き目のある薬の製造ばかりでなく、恐らくはガンや免疫学に対する新たなアプローチ、治療方法をもたらすものと期待されている。

    日本の国立極地研究所の学者達は、トムスク国立大学の専門家達と共同で北極研究に参加する意向だ。この研究は、世界の15の大学が加わった大規模プロジェクトの一つで、学者らは、北極の東部が、世界の残りの大洋全てと同じだけのメタンを大気中に排出している事を明らかにする。この事は、地球の気候に深刻な影響を与える可能性がある。日本の学者達は、ロシアの北極ステーションやトムスク国立大学の設備の助けを借りて、北極における気候変動について研究を進める計画だ。

    東北大学・流体科学研究所 附属未到エネルギー研究センターのメンバーで、 エネルギー動態研究の専門家、丸田薫(マルタ・カオル)教授のグループは、ロシアの学者達と共に、新しい省エネ技術研究に向けた有望なプロジェクトを実施する。ロ日の大型専門家グループが作業する基本的フィールドとなったのは、ロシア国立極東連邦大学の国際燃焼研究所で、その代表を務めるのはセルゲイ・ミナーエフ物理・数理学博士だ。

    ラジオ・スプートニク記者は、博士にこのプロジェクトについて話を聞いた-

    「世界では、エネルギーの8割が、炭化水素燃料の燃焼により生成されている。我々が開発しているのは、ガスや炭化水素燃料を燃焼させる新しいテクノロジーとその方法で、それにより燃料費を減らし、装置の効率性を高め、環境的にも受け入れられるものにする事ができる。

    プロジェクトは『熱及び質量返還を伴う燃焼プロセス』と呼ばれている。例えば、自動車が、燃料エネルギーの40%しか利用していない。残りの60%は大気中に排気ガスとして放出されてしまう。一方私達の新しいテクノロジーは、この暖気を、空気あるいは再び反応させるコンポーネントを温めるために使う事が、その基礎になっている。そうすれば、本質的な節約になる。大型エネルギー装置では燃料の30%が節約できる。『熱の返還』は、自動車や飛行機のエンジンやガスタービンなど、あらゆるタイプのバーナー、つまり燃料が燃やされる至る所で、効果的に利用される事ができる。

    それ以外に排出物の量を減らすという課題が提起されている。排出物の中で、最も危険なのは窒素酸化物だ。それらが濃縮されたものは、スモッグとなる。しかし私達の新しいテクノロジーを使えば、窒素酸化物を大変低い数値まで減らす事ができる。この技術は『ソフト燃焼』あるいは『安全燃焼』と名付けられ、すでに存在している。この分野のパイオニアは、日本だ。しかし私達は、さらにその先に進んでいる。もし空気の代わりに酸素を使えば、装置の効率を上げる事ができ、それらの重量を減らし、エコロジー的に優れたものになるだろう。

    我々の前には、さらに基本的は課題も立ちはだかっている。燃焼の限界を研究する事、つまり燃焼のプロセスを維持するために、燃料をどれだけ薄める事が可能かという課題だ。宇宙での最新の研究によれば、可燃性ガスにおいて、燃焼の中心部は動かないことが示された。それらは『炎の玉』と呼ばれている。そうした燃焼の中心は、大変希薄な混合物中に存在し得る事が分かっている。この事は、これから将来的に、熱核反応など他のシステムに応用する際に重要だ。今後、私達は、安定したエネルギー源を手にする事ができるかもしれない。」

    ミナーエフ教授によれば、プロジェクトへは、学生達も積極的に参加している。彼らのために、こうした国際協力は、二倍有益だと言ってよいだろう。世界的に名のある学者達に直接接しながら学習でき、理論と実践を調和させ、見識を広げる事ができるからだ。

    最後にもう一つ、スタートしたばかりのロ日プロジェクトを御紹介しよう。

    極東連邦大学のプロジェクトで、クォークグルーオンプラズマ (Quark-Gluon Plasma, QGP)と中性子星の物質の特性に関する研究だ。この研究を率いているのは大阪大学の中村あつし教授で、御自身この研究について「科学への真の挑戦だ」と呼んでいる。研究実施のため、スーパーコンピューターのシュミレーションメソドが利用される。プロジェクト用のスーパーコンピューターは、すでに購入され、間もなく動き出す予定だ。

     

     

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