年間に地球30個分の質量を放出する極超巨星が調査される (動画)

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赤い巨星、大犬座VY星は、銀河系最大級の天体である。質量は太陽の30-40倍、明るさは30万倍だ。現状では直径は木星の直径を凌ぐ。この天体は限度をこえて肥大し、今や星の一生の最終ステージに差し掛かっている。

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観測により、同星の周囲に尋常でない多量の塵があることが分かった。それはつまり、同星がその死亡のプロセスにおいて、膨大な量の質量を失っていることを意味する。学者らによれば、この種の巨星においては、このプロセスは超新星爆発に先立つものである。

調査担当者は観測のためにSPHEREという装置を利用した。この装置の補正視認機能によって、得られた図像は修正される。それにより、非常に明るい光源でさえ、その詳細を調べることができる。ZIMPOLモードにより、調査隊は、星の光がどのように拡散し、または周囲の物質の影響で偏光していくかを判定することができた。偏光分析の結果、雲を形成しているのが比較的大粒の塵(直径0.5マイクロメートル)であることがわかった。そう多くはないが、通常の星間浮遊塵はこの50倍も小さい。この知見は宇宙物理学者には極めて重要だ。大犬座VY星は毎年地球の30倍もの質量を放出するのだが、これだけの質量をどうやって失うのか、これまでよく分かっていなかった。

これまで、こうした巨大天体の大気上層の物質がどうやって星間空間に放出されるのか、よく分かっていなかった。もしかしたら、それは天体の放射圧力によるものかもしれない。「過去には理論を構築するしかできなかったが、新たなデータのおかげで、巨大天体の周囲の大粒の粒が見つかった。この塵は天体の放射線で放出され得るほどに大きく、これが急速な質量喪失の説明になる」。論文の主幹執筆者である台湾のシニクアカデミー付属天文学・天体物理学研究所のピーター・スキクルン氏はプレスリリースの中でこのようにコメントしている。

なお、きたる超新星爆発によって、物質の一部が星間空間に放出される。宇宙旅行に出発した塵は、超新星爆発の最中に形成されたより重い元素とともに、次世代の恒星・惑星の基礎となっていく。

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