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    ノーベル賞を授賞した大隅氏:研究が役に立つとは思わなかった

    ノーベル賞を授賞した大隅氏:研究が役に立つとは思わなかった

    © REUTERS/ Tokyo Institute of Technology
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    東京工業大栄誉教授の大隅良典氏はノーベル医学生理学賞の授賞式出席のためスウェーデンを訪れている。7日、ストックホルムのカロリンスカ研究所で公式記者会見と記念講演に臨んだ。会見では「興味を持てる分野で、最初に持った素朴な疑問を追究してほしい」と若者にメッセージを送った。

    大隅氏は、授賞理由となった細胞のオートファジー(自食作用)の研究を「役に立つとは思わなかった。でもそういうことが後で有益だと分かるのは、科学の歴史ではよくあること」と解説した。

    「細胞内のリサイクルシステム」と題した英語の記念講演では「科学に有益性だけを求めるのではなく、社会は基礎科学を一つの文化と考えてほしい」と訴えた。

    「これほど早く、オートファジーが多くの病気と関係があることが示されると思わなかった」と述べた。「自分が重要だと思うことにチャレンジすることが大事で、若い人が基本的な疑問に挑戦できる環境整備が必要だ」と強調した。

    これまでの研究は「人と違う道を歩んできたという思いが大きい」と語り、「私は競争を好む人間ではなかったが、顕微鏡をのぞいて観察する時間だけは誰よりも長かった」と振り返った。

    大隅氏は、細胞のオートファジー(自食作用)、すなわち細胞が不要なタンパク質を再利用するオートファジーの仕組みを解明した。がんやアルツハイマー病などの病気の治療につながる新たな研究領域を切り開いた。

    記念講演は10日の授賞式を前に、一般の人に業績を分かりやすく解説する恒例の行事。医学生理学賞は大隅さんの単独受賞のため、1人で記者会見と講演に臨んだ。

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