20:30 2018年11月15日
BepiColombo

火星飛行の7倍時間がかかる理由を解説 日欧水星探査機が打ち上げへ

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10月20日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と欧州宇宙機関(EKA)はフランス領ギアナの宇宙基地から、水星探査機を打ち上げる。国際水星探査計画「ベピコロンボ(BepiColombo)」では、JAXA開発の探査機「みお(MMO:Mercury Magnetospheric Orbiter)」とEKA開発の探査機「MPO:Mercury Planetary Orbiter」を打ち上げ、水星とその磁気圏を調査する。

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両探査機は同時にスタートし飛行する。水星近くで分離し、異なる軌道に乗る。ミッションの主要部を受け持つのは重さ1230キロのMPO。水星表面の地図や地質構造を明らかにし、土壌と空気の温度・化学・スペクトル分析を行う。大きな注目が割かれているのは、水星の両極にあると見られる氷の調査。

重さ285キロの「みお」は水星の強く引き伸ばされた楕円形の軌道を進み、水星の磁気圏に弾かれている太陽風の荷電粒子を分析する。

​地球から水星の距離は火星より少し遠いだけだが、到達には7年を要する。一方、火星到達に必要な時間は1年に満たない。実は、地球は猛スピードで太陽の周りを公転しており、地球から離れる宇宙船はその速度を得て、太陽系の外側に向かってしまう。だが水星は地球より太陽に近く、太陽を中心にする惑星の並びではより内側に位置する。そのため、この速度を一度殺す必要がある。

遠心力を抑え、水星にまっすぐ飛ぼうとすれば、宇宙船はエンジンだけに頼り、膨大な量の複雑な飛行を要求される。つまり燃料を最大限に積込む必要がある。だがこれは宇宙船を重くし、飛行がより困難になる。飛行が難しければさらに多くの燃料が必要になり、悪循環に陥る。

​この問題の解決策「スイングバイ」を考案したのがイタリアの数学者、ジュゼッペ・コロンボ。ミッション名「ベピコロンボ」はここに由来し、水星到達のためスイングバイを用いる。スイングバイは宇宙空間で天体の重力場を用いて、宇宙機の運動方向を変える手段。

探索機のルートはルーレットの球の軌道を思わせる。探査機は地球と金星の重力場に接近して加速。両惑星から離れる度に徐々に軌道の輪を縮め、速度を落とす。7年後には水星の予定した軌道に乗る計算だ。

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