報告書によると、昨年、大気中の二酸化炭素濃度は407.4ppmに達し、80万年前まで遡る氷サンプルを分析し、現代の測定方法で記録された最高濃度とのことである。
報告書ではまた、昨年が4番目の暖かい年であったこと、「21世紀になりほぼ毎年、1981年から2010年までの平均に比べ暖かくなっている」ことが指摘されている。2018年の二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素などの温室効果ガス排出量は増え続け、新記録を達成したという。
温室効果ガスにより地球温暖化は1990年に比べ43%速く進んでいる。
報告書で示された研究データにより、世界の海洋水位は記録的なスピードで7年連続上昇しており、この26年間で前例のない数値を記録したことが証明された。つまり衛星観測を始めた1993年から平均して81ミリメートル上昇しているのである。
元アメリカ気象学会会長のマーシャル・シェパード(Marshall Shepherd)ジョージア州立大学教授はCNNテレビのインタビューに答え、「今回の報告書は、科学データに基づいた一連の専門的所見であり、気候の危機的状況に警鐘を鳴らすものである」と語った。
単に「天気が悪い」だけではなく
同教授によると、気候危機はすでに農業、給水、医療、さらには国家安全保障など、社会生活の様々な分野に深刻な悪影響を与えているという。
以前スプートニク通信では、米国心理学者の結論として、気温上昇とともに社会ではイライラや憎しみが増すことを伝えた。