独紙のリンダ・フィッシャー記者は、統計的に職場あるいは職場から帰宅時の事故発生リスクは、労働時間の増加に連動して高くなる、と記事の中で指摘している。
このことは、香港大学の研究者らが、240件以上の仕事の健康への影響調査を分析し、証明された。分析によると、労働時間の増加に伴い、2型糖尿病の発症リスク、さらにはうつ病や不安などの精神的な問題のリスクも高くなるという。
働く時間が長くなると、健康的な生活を送る機会は少なくなる。喫煙の頻度も多く、飲酒量も多くなり、食事は少なく、また運動も少なくなる。さらに、長時間働く人は睡眠不足になり、睡眠障害は事故発生の確立も高める。
2005年にマサチューセッツ大学医学部の研究チームが行った研究調査によると、定期的に超過勤務をする従業員は、そうではない人に比べて怪我のリスクが61%高くなるという。
法定8時間労働を定期的に超え、週55時間以上働く人は、脳卒中あるいは心臓発作の発症リスクが高まるという。これは2015年に医学誌The Lancetに掲載された研究調査結果によるものだ。さらに、ヘルシンキ大学の研究者らは、5年にわたり1,200人のフィンランドのビジネスマンを観察した。その結果、十分に食事をとり、全体として健康的な生活を送った人のグループの死亡人数が予想よりもはるかに多かったことが判明した。その共通点はひとつ。他の人に比べて休暇日数が極めて少なかったのだ。
とは言え、仕事がないことが健康を促進するわけではない。たとえ週2時間であっても、仕事が私たちを健康に、幸せにするということは数多く証明されている。2019年6月に行われた新しい研究調査によると、週8時間労働でも、人間の精神状態を良くするには十分なのだという。
全てのコメント
新しいコメントを読む (0)
返事として(コメントを表示するコメントを表示しない)