14:05 2020年04月07日
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ロシア科学アカデミー医学・生物問題研究所、有人飛行における放射線安全部長ヴャチェスラフ・シュルシャコフ氏は、スプートニクの取材に対し、イーロン・マスク率いるスペースX社の宇宙船「クルー・ドラゴン」に乗る予定の旅行者は、チェルノブイリ事故の後処理に従事した作業員の年間放射線量に近い量を被ばくすることになると警告した。

18日、米宇宙開発企業スペース・アドベンチャーズ社は、スペースX社と、2021~2022年に「クルー・ドラゴン」に乗船する旅行者4人が、高度約1000キロの上空で5日間滞在する宇宙旅行に合意したと発表した。

シュルシャコフ氏は「高度1000キロで5日間被ばくする放射線量は、地球を取り巻く強い放射線領域『ヴァン・アレン帯』の影響で、国際宇宙ステーション(ISS)で被ばくする場合の50倍に達する。つまり、旅行を終えた5日後にはISSで250日過ごした宇宙飛行士と同程度の放射線量を被ばくしたことになる」と説明する。

旅行者が被ばくすることになる放射線量は150ミリシーベルト。これは一生を通じた放射線許容量の6分の1に相当するという。同氏は「宇宙飛行士の場合、その線量は規則に従って許容されているが、旅行者はチケットを購入して宇宙旅行しただけで、それだけの放射線量を被ばくすることになる」と述べた。

比較としてシュルシャコフ氏は、原子力発電所の事故後に、後処理を行う作業員の放射線の年間許容線量は200ミリシーベルトだと指摘している。

2019年3月、「クルー・ドラゴン」は無人テスト飛行を初めて実施した。2020年5月には初の飛行士搭乗での打ち上げ試験を行う予定だ。

2019年6月、スペース・アドベンチャーズ社はボーイング社の宇宙船「スターライナー」で行くISSへの旅行希望者の募集を開始した。それまでは同旅行社は、旅行希望者をロシアの宇宙船「ソユーズ」に乗せていた。

2001~2009年、米国のチャールズ・シモニーさん(71)をはじめとする7人の旅行者が、スペース・アドベンチャーズ社と契約を結び、ISSへ旅行した。プログラマーとして成功している資産家のシモニーさんは今まで2度宇宙旅行を行っている。

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チェルノブイリ, 研究, 宇宙
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