調査にはデロス社の監視システムが用いられた。アフリカ南西部アンゴラの沿岸、海底1400メートルに設置されたカメラが7年半にわたって撮影した1万2703枚の写真を分析したところ、毎年11月末と6月末に深海魚の個体数が急増していることがわかった。
調査を率いたロザンナ・ミリガン氏は、回遊が行われる一番の理由は餌を求めての移動と推測しているものの、実際は深海魚の研究はそれほど進んでいないことから、明確な理由は明らかにされていない。共同研究者のデビッド・ベイリー氏も深海魚の回遊が行われているのはアンゴラに限定された現象ではないと推測しており、他の特色の異なる数か所で同様の調査が行われれば、この仮説は裏付けられると考えている。