11:02 2020年10月30日
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ブルガリアのバチョ・キロ洞窟で、ヨーロッパ大陸最古のホモ・サピエンス(現生人類)の骨が発見された。これにより、ホモ・サピエンスがそれまでネアンデルタール人が住む欧州にやってきたのは4万5千年前であることが明らかになった。この発見と年代測定の結果が、英科学誌「ネーチャー」と「ネーチャー・エコロジー・アンド・エボリューション」に掲載された。

考古学的な発見がなかったため、ホモ・サピエンスが欧州にやってきた正確な時期は科学的な議論の対象になっていた。

ブルガリアのバチョ・キロ洞窟で1970年代、後期旧石器時代初期のものと思われる化石が発見されたが、失われてしまった。

同地では2015年に発掘作業が再開され、今回、ヨーロッパ大陸最古の現生人類の化石が発見された。見つかったのは、無数の小さな骨片と臼歯が1本。研究者らによると、これらはホモ・サピエンスのものだという。

研究者らは、放射性炭素年代測定法とミトコンドリアDNAの配列情報に基づく年代決定法を組み合わせることで、化石の年代を判定した。それにより、この化石は4万5820年〜4万3650年前のものであることがわかった。この結果は驚くべきものだった。なぜなら、これはヨーロッパで発見された最古のホモ・サピエンスだったからだ。

今回の発掘調査では、人間の骨の他、大量の石器や、現代のフランス南部で発見された後期ネアンデルタール人の居住跡で発見された装飾品を彷彿させるホラアナグマの歯でつくられたペンダントなどの何らかの形をした製品など、23種類の動物の骨から作られた人工物が発見された。

研究者らはこれらの人工物の発見から、欧州の領土からヒト属の1種が他の種を追い出す過程で、ネアンデルタール人は欧州にやってきたホモ・サピエンスの習慣や技術を借用したと結論づけている。

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考古学, 研究
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