18:00 2020年09月29日
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米国の研究者グループは、月面から粉塵を取り除くための新たな解決法を考案した。このグループが開発した装置は、強力でありながら人体には無害な低エネルギーマイナスイオンを利用し、月面の粉塵を吹き飛ばすというものである。学術雑誌「Acta AstronauticaActa Astronautica」が伝えた。

月面では、わずかな動きによって粉塵の塊が宙に浮き上がり、ふたたび月表面全体に沈む。このとき、細かい粉塵が探査のために用いる設備や装置の中に吸い込まれると、機材は故障してしまう。

また月面の粉塵は、地球上のそれとは異なり、表面から除去するのが困難である。なぜなら、月面の粉塵は常に太陽光線に晒されているため、太陽光による強い電荷を受け、粘着性を帯びるからである。米国の物理学者らは粉塵の粒子についた電荷を、それに対抗する手段に変える装置を開発した。

粉塵は、この装置から浴びせられたマイナス電荷を帯び、その電荷が最大になると互いに衝突を起こし、まるで爆発したときのように、瞬時に表面の汚れを吹き飛ばす。

研究者らは真空チャンバーに、金属、ガラス、プラスチックなどさまざまな材質で覆ったNASA製の「模造の」月面の粉塵を入れ、実験を行なった。電子ビームを照射した後、粉塵は数分で完全に吹き飛ばされたという。除去効果は平均で75%から85%だった。

現在、研究者たちは電子ビームの除去能力をさらに高める新たな方法を使った実験を行なっており、この電子ビームを用いた吸塵機は、近い将来、月面基地に欠かせないものとなるだろうとの見方を示している。

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