抗生物質を使わずに細菌に打ち勝つことが可能=ロシアの研究者

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ロシアの研究者らは、炭酸カルシウムの粒子を活用し体内の標的に対し薬を供給するシステムを開発した。これにより抗生物質に耐久性のある細菌を含めた対応が可能となる。研究結果が学術誌『Chemical Communications』に掲載された。

炭酸カルシウムは、たとえば、チョークや大理石、貝殻、卵殻、多くの食品添加物に含まれる。研究者らはそれをベースに、大腸菌Escherichia coliを連想させる形状をし、製薬を供給する中空のキャリア粒子を開発した。

研究者らによれば、こうしたキャリアは固有の細胞のように病原体に感知され、細菌のバイオフィルムに取り込まれ、必要な際に薬剤を放出する管理を行う。

ある研究者は、炭酸カルシウムは非常に手頃で安価であり、また、それに関する多くの実験データがあることに注目した。

今のところ試験管内で抗生物質の供給に関する実験が実施された。物質の効果は生きた細菌でテストが行なわれた。研究者らは、これはまだ研究の第1段階でしかないと強調し、将来的には抗生物質を含めず、抗細菌物質を指定先に供給するカプセルの開発を計画している。

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