01:05 2021年03月09日
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がん治療最先端 「21世紀のペスト」とどう戦うか (58)
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緑茶の中に含まれる抗酸化物が、がん細胞の成長を抑制する「ゲノムの守護者」として知られている抗がん遺伝子を安定させていることが、生物学者らによって明らかになった。この研究結果は、学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されている。

緑茶には、有酸素性エネルギー代謝によって引き起こされた損傷を取り除くことができる天然の抗酸化物「没食子酸エピガロカテキン(EGCG)」が含まれている。

WHO がんの1位は
© Fotolia / Narong Jongsirikul
米国と中国の研究者らは今回、EGCGがp53抗がん遺伝子に直接相互作用し、p53の活動レベルを高めることを発見した。p53はDNAの損傷を修復したり、がん細胞を破壊したりする働きがあることから、「ゲノムの守護者」と呼ばれることが多い。

研究者らはp53を「がん細胞と戦うためにおそらく最も重要な遺伝子」と評している。

p53遺伝子は、がん細胞の増殖を止めたり、DNAの修復を活性化させたり、その損傷が修復できなくなるとアポトーシスというプログラムされた細胞死を誘発するなど、よく知られたいくつかの抗がん作用を行っている。

p53遺伝子は通常、体内で形成された後に急速に分解される。しかし研究者らは今回、EGCGとの相互作用によってp53は分解から守られていることを発見した。研究者らは、観察研究ですでに証明されていた緑茶の抗がん作用の分子機構の説明に初めて成功したとみている。

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