05:14 2021年06月22日
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エジプトの研究者らは、古代エジプトのファラオ、セケンエンラー・タアのミイラにコンピューター断層撮影検査を行ったところ、エンバーマー(死体防腐処理師)が巧みに隠していて今まで知られていなかった体の損傷や、頭蓋骨の損傷に関する新たな詳細が明らかになった。研究者らは今回、セケンエンラー・タアの死の直前や直後に起こった出来事について、新たな解釈を提示している。

この研究結果は、科学系サイト「ユーレックアラート!」が報じている。

紀元前1569年から1554年まで上エジプトを統治していたセケンエンラー・タアのミイラは、1880年代に発見された。1886年に行われた最初の研究では、頭部にいくつかの重篤な損傷が見つかり、それが死につながったことが分かった。

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© CC BY 4.0 / Sahar N. Saleem / (cropped image)
セケンエンラー・タア

このファラオの死の状況については、研究者らがさまざまな説を提唱している。戦場で死んだという説もあれば、戦いで捕らえられて処刑されたという説もある。さらには、クーデターの結果、寝ている間に殺されたという説も存在する。

セケンエンラー・タアの死の本当の原因については、この暴力的な死が間接的にエジプトの統一につながっていることから、歴史的に興味深いものとなっている。


実際には何が起きたのか?

今回、セケンエンラー・タアのミイラにCTスキャンとコンピューター断層撮影を行ったところ、死亡時にファラオは両手を背中の後ろで縛られ、5種類の武器で致命的な打撃が加えられていたことが明らかになった。

カイロ大学のサハール・サリーム教授は、「セケンエンラー・タアの死は儀式的な処刑であった可能性が高い。拘束された囚人の通常の死刑執行では、執行人が異なる角度、様々な武器で打撃を5回加えるということは考えにくい。このことは、セケンエンラー・タアがエジプト解放のために命を賭けて兵士たちと一緒に最前線にいたことを示唆している」と述べている。

サリーム教授は、「セケンエンラー・タアの死によって、彼の後継者らはエジプトを統一するための戦いを続けることになり、新王国を築くことになった」と指摘している。

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考古学, エジプト
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