スタンフォード大学では高齢者の免疫応答と慢性的にウイルスに感染し、長期にわたって抗生物質を投与されている患者の免疫応答をテストし、比較した。研究者らが慢性的なウイルス感染に分類したのはHIV、C型肝炎、水痘・帯状疱疹ウイルス、伝染性単核球症、サイトメガロウイルス感染症。
研究の結果、抗ウイルス薬の有効性の如何によらず、治療サイクル終了後の患者の免疫系には高齢者に特有の変化が生じていることがわかった。このことから研究者らは免疫系の機能低下による慢性的な炎症は、ウイルス感染症だけでなく、多くの加齢性疾患と関連しているという帰結に至った。つまり、加齢も慢性的ウイルス感染症も免疫系に深い傷跡を残してしまう。
これが解明された今、研究者らは、免疫系が損なわれる原因は慢性的な感染症だけなのか、それともCOVID-19のような単発的ではあるが、重篤な病気にも身体は同じように大きな反応を見せるのかを解く課題をたてている。
スプートニクは先日、日本人研究者らが検出し、分析している免疫の効果を低下させるおそれのある新型コロナの変異ウイルスについて、報じている。
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