02:51 2021年09月26日
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1937年に発生したドイツ飛行船「ヒンデンブルク」の爆発で36人が犠牲になったことで、「空中の巨人」を航空輸送で利用することが禁止されたが、今後、状況がまったく変わる可能性がある。オーストリアの日刊紙「Der Standard」が報じた。いくつかの企業はすでに新しい飛行船のサンプルの開発を開始している。これらは地球温暖化時代において航空機より環境に優しい移動手段となる。

英国はハイブリッド飛行船「エアランダー10」の建造作業に成功している。同機は最大100人および100トンの貨物を7400キロに渡って輸送することができる。飛行機との比較では、移動時間は5倍に増えるが、しかし、ディーゼルエンジンの使用にも関わらず、カーボンフットプリントが10分の1に抑制される。エアランダー10の飛行用プロトタイプはすでに完成しており、同船の量産は2025年にスタートする。また、Der Standard紙によれば、電動けん引力モデルの建造も計画されている。

イスラエルでは、ハイブリッドまたは電動けん引力による観光用飛行船が建造されており、このタイプは乗客24人の空中展望ツアーで循環飛行の実施を予定している。報道によれば、サンプルによる初の実験は2023年には取り組まれることになり、製造は2029年には完了する。また、同紙によれば、この分野においてはドイツ・オーストリア企業「Zeppelin NT」社がイスラエルより先行しているという。今日、同社はすでに自社飛行船による商業観光ツアーを発表しており、たとえば、アルプスのボーデン湖のフライトが提供されている。

ロシアで開発されている飛行船の外見は「空飛ぶ円盤」を想起させる。こうした形状は最高時速250キロでの飛行を可能とし、悪条件の天候でも運行できる。将来的にはロシアの飛行船団は20トンから600トンの貨物の積載が可能なさまざまなサイズのモデルから構成されるおとになる。初飛行は2024年に予定されている。新しい飛行船モデルの建造に関しては、フランスや米国でも取り組まれている。

Der Standard紙の報道によれば、最新の飛行船は貨物船にひけをとらないが、乗客の輸送力に関しては航空機にはかなわない。しかし、地球温暖化の脅威を人々がますます実感し始めていることから、少なくとも電動牽引力の飛行機と取って代わられないうちは、「空中の巨人」は航空分野でニッチな存在となると同紙は指摘する。

以前、通信社「スプートニク」は、世界ではじめてエストニアで、水素を原動力とし、カーボンフットプリントの排出がほとんどないバスの運行について紹介している。

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