23:09 2021年09月20日
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アメリカ合衆国魚類野生生物局は、気候変動によって、今世紀末にはオウサマペンギンの集団繁殖地(コロニー)の大部分が消滅するとして、この種をレッドリスト(絶滅危惧種リスト)に含めるよう提案している。ニューヨークタイムズ紙が伝えた。

最近の氷山の融解のスピードを計算した米国の魚類野生生物局の研究員らは、オウサマペンギンの集団繁殖地のおよそ70%が2050年までに危機的状況となり、2100年には80%以上が事実上、消滅するとの結論を導き出した。

これについて、専門家らは、オウサマペンギンはほとんどの時間、水の中ではなく、海氷の上で過ごしているからだと説明する。オウサマペンギンは、海氷の上で繁殖し、子孫を育て、海の捕食者から身を守っている。また海氷は換羽のときにも必要不可欠なものである。羽が抜けたペンギンは、まだ大人の羽に生え変わっていない換羽期のヒナのように無防備となる。というのも、オウサマペンギンは、全身をしっかりと覆う羽があることで、熱を保ち、水を弾き、食べ物を探すために冷たい水の中に長い時間いることができるからである。研究者らは、ペンギンは換羽のときに、身体を温めるために2倍のエネルギーを消費し、最大で体重の45%を失うと強調する。またヒナに関して言えば、氷の融解が早くなれば、幼いペンギンは大人の羽に生え変わる前に冷たい水の中に落下し、死んでしまうのだという。

専門家らは、気候変動抑制を目指したパリ協定に従って、温室効果ガスの排出削減に関する決定が下されれば、オウサマペンギンの個体数を維持するのに十分な海氷が保障されるだろうとの期待を表している。

氷河の溶解は世界各地で加速化しており、グリーンランドやカナダの北極諸島の北にあるいわゆる「最後のアイスゾーン」でも氷河が急速に融解しているという話題については、「スプートニク」の過去の記事よりお読みいただけます。

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