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ただしこの決定によりロシア人選手らには、代表団の一員としてではなく、無国籍の個人としての出場権は認められることになった。
IOC理事会にロシア人選手を代表して出席したフィギュアスケートのエフゲニア・メドベージェワ選手はスピーチの機会について理事会に謝意を表した後、平昌五輪を逃せば、自分にはもう、次期オリンピックはないかもしれないとして、ドーピングを行っていない潔白な選手らから出場権を奪わないよう切々と訴えた。
メドベージェワ選手はIOC理事会でのスピーチを終えたあと、記者団に次のように語っている。
「オリンピックに行くかどうか。これはまだ話し合わねばなりません。こうした質問は時期尚早です。心の中で感じていることは、やれるだけのことは全てやったということです。ここに来ることができ、短い自分のスピーチができてとても嬉しかったです。これが必要な効果を発揮したととても期待しています。私たちの国全体にとって、このことがすべていい方向に転回していくよう信じたいです。私を世界中のファンたちが応援してくれています。約束します。決して負けずに全力を尽くしていきます。」
メドベージェワ選手はローザンヌには右足にギブスをはめて飛んだ。メドベージェワ選手の右足の中足骨にはひびが入っていることが明らかにされており、今週末名古屋で開催されるフィギュアスケートのグランプリシリーズ最終戦への出場が危ぶまれている。本人は「どんなことになっても名古屋グランプリ最終戦には出ます」と宣言しているが、最終的な決定はまだ出されていない。
IOCの決定が発表されるとロシア・フィギュア界のタチヤナ・タラソワ名監督も必死で涙をこらえた。タラソワ監督は、選手の出場は個々の問題になるとしながらも、自分としては選手らには出場してほしいと心中を明かしている。