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    ヒラリー・クリントン

    ヒラリー・クリントン、生涯二度目の大統領選

    © AP Photo/ David Zalubowski
    米国
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    ヒラリー・クリントン氏が日曜、大統領選挙への2度目の出馬の意思を示した。クリントン女史は既に米国の権力ヒエラルキーの頂点に位置して30年を経過する。夫ビル・クリントン氏の大統領在任中(1992-2001)はファーストレディとして、夫に負けない人気を博し、夫の2度の大統領選挙に大いに貢献した。

    67歳のヒラリー女史が民主党代表に選出される見込みは非常に高い。まだ公式には選挙活動は始まっていないのにも関わらず、既に他の党内候補から頭いくつも抜けている。党員からの支持も厚く、富裕な資金援助者にも人気で、党友からの指示も大量に取り付けている。民主党内に敵がいないばかりでなく、共和党候補にもクリントン氏に肩を並べる者はない。しかし決断を下すのは有権者である。米国の有権者は二大政党の片方が長期間ホワイトハウスに居座り続けるのを好まない。民主党大統領が二期を勤め上げた上は、民主党が誰を候補に立てようともお構いなく、民主党員が選ばれる公算が非常に大きい。

    もしクリントン氏が大統領に選出されたら、野党・共和党の強硬な抵抗と戦うことになる。上院は次の選挙で民主党優勢となるかもしれないが、下院は当面のところ、共和党優勢のままだ。民主党候補が大統領になると、政治は停滞する可能性が高い。「抑制と均衡」という米国のシステムの中では、大統領の自由は制限されている。したがって、いまクリントン氏が何を公約しても、空手形に終わるおそれがある。

    バラク・オバマ氏を上司に国務長官を務めた時代、女史はオバマ氏の対ロ関係「リセット」を積極的に進めた。もっとも、それは女史自ら選んでその方針をとったわけではなかった。クリントン氏が国務長官の職を退くと、早速対ロ関係は悪化した。まずはエドワード・スノーデンの一件。スノーデン氏は米国諜報機関の秘密を暴露し、ロシアに亡命を求めた。スノーデン氏の後は、ウクライナをめぐる深刻な行き違い。現在、かつて両国間にあった恒常的接触が、多方面で凍結され、協力は案件ごとに単発で行われている。その一例が先日のイラン核開発をめぐる交渉である。ロシアに対しては米国の制裁が、米国の輸入品に対してはロシアの対抗制裁が続いている。

    ロシア高等経済学院のオレグ・マトヴェイチェフ教授によれば、ロシアはクリントン大統領との交渉には苦労するだろう、と見ている。「クリントンは偉大なる指導者というイメージを打ち出してくるだろう。非常に派手な声明を出し、強情ぶりを大いに発揮し、ロシアとの対話のサイには多くの不快事をもたらし、交渉不適格性を露呈するだろう」とリア・ノーヴォスチの取材に答えて、教授。

    しかし、民主・共和の隔てなく、オバマ大統領にキエフへの武器輸出を求める大合唱が起こった中で、クリントン氏の声は聞こえなかった。しかし明らかに、大統領選挙の中で、民主・共和両党の議員らの演説の中に、ロシアは脅しのかかしのようにして現れるのだろう。伝統的に、米国では政権交代の後、新政権はデブリーフィング(引継ぎ)を行い、感情でなく実利を重んじながら、外交上の優先順位を付け直す

    慣例では、共和党がホワイトハウスについたほうが、ロシアの協力関係は民主党より全体としていくらかうまくいく。ロシアと米現政権の関係が絶望的に悪化した現状からは、米政権にある種の変化があったほうが望ましいことである。しかし政権が代わっても、全体的な行き違いにさしたる変化は望めない。2014年12月、米議会上下両院は、対ロ制裁強化とウクライナへの武器供給を内容とする「ウクライナ支援法」を、審議さえしなかった。同法は両院によって異議なしで採択された。

    2016年11月、ホワイトハウスに誰が就任しようとも、相互制裁の撤回や、両国関係の「リセット」は、期待するだけ無駄というものだ。ロシアの専門家はこのように語っている。

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