米は大混乱、一番怖いのは誰? ロシア、「イスラム国」、それともハッカー?

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米の軍部内では国にとっての主たる脅威はロシアということになっている。オバマ政権はこれに同意しておらず、中東に端を発するテロを危険視している。一方でニューヨークタイムズ紙はサイバー犯罪が米の安全保障を脅かしているという。脅威があまりに多く、米国ではもう、どれが一番怖いか決められなくなってしまった。

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これだけ広く見解が分かれているのは、迅速に移り変わる世界の現状と官僚的な優先課題が多様であること、それに「混乱した思考」の結果を反映している。ニューヨークタイムズ紙の記者は、こんな状態でいかに正しい戦略をたて、リソースの采配ができるだろうかと問いを投げかけている。

軍部高官の間では、例えば米国防総省では主たる「実存主義的脅威」はロシアということになっている。ウクライナ情勢、NATO軍の活発化、米の対露関係がもちろん危険な色合いを強めてしまった。ニューヨークタイムズ紙は、確かに、米国防総省は予算不足に苦しんでいるがゆえに、「冷戦の兵器をがちゃがちゃ言わせる」ことで、米議会から金をせしめることができると当てにしていることは考慮すべきと指摘している。

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これに対し、ワシントンのほかのプレーヤーたちはロシアを敵対視するつもりはない。ホワイトハウスはこれらを軍人らの個人的見解であり、大統領府とは国防にたいする共通の見解を分かち合っていないとする説明を行なった。オバマ大統領は1年前、主たる脅威は中東から発生していると語った。ただしこの発言が「アルカイダ」を指してのことか、「イスラム国」のことを言っていたのかは不明。
これだけの見解の不一致の理由についてニューヨークタイムズ紙は、国家機構の活動の最優先課題がばらばらなことに原因があると強調している。FBIは米国領内での攻撃を食い止めねばならず、米国防総省の方は「アルカイダ」や「イスラム国」の相手に軍事力を展開しており、それに加えてNATO連合国も守る義務があるからだ。

たしかに地球全体の安全保障は、米軍人らの評価ではここ40年で一番予測のつきにくい状態にある。ニューヨークタイムズ紙は「大統領府にとっては活動のどの方向性が最優先となるかを見極めねばならないため、深刻な挑戦となっている」と指摘している。

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