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今や肉を買えるのは富裕層だけ コロナが暴いた米国の貧富の差

© AFP 2023 / David Dee Delgado食店
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米国では、一般向けのスーパーの棚から食肉が消えはじめている。米経済紙ブルームバーグは、パンデミックが米国の社会的格差、貧富の差をより明確にしてしまったおかげで、低所得者はより深刻な影響を受けていると指摘している。

ところが高級スーパーではこの状況は逆転している。これらのスーパーで食肉を購入するのは主に高所得者だ。

大規模工場では、病気を理由にして休む余裕のない低所得者を雇用する場合が多い。一方、消費者は失業率の上昇と所得の喪失に直面している。この状況によって消費者は、高い肉を買うか、それとも肉を買うこと自体をあきらめるかという選択を迫られてしまう。ブルームバーグによると、実際に米国の食肉の価格は4月上旬から上昇している。

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しかし、新型コロナウイルスのパンデミックは高級食肉製品の生産には大した影響を与えていない。高級食材用の肉牛は有機飼料と牧草地で育てられる上に、加工が行われるのも比較的小規模な工場や地元の精肉店。そのような生産過程は、ソーシャルディスタンス(社会的距離)が維持されやすく、企業は衛生面での大規模な対策を導入しやすい。

米疾病予防管理予防センターによると、食肉産業では数千人の労働者に新型コロナウイルスの感染が確認されている。センターは感染拡大の原因について、これらの労働者たちがお互いに空間距離を取ることが難しい点を挙げている。

米国の大手食肉生産企業は、新型コロナウイルスの影響でいくつかの大規模な工場が閉鎖に追い込まれたために、食肉が不足する恐れがあると警告を発していた。この問題に対応するべくドナルド・トランプ米大統領は、食肉・鶏肉加工企業を防衛関連企業と同列に置く大統領令を出した。

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