06:49 2020年05月26日
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日産ゴーン事件 (69)
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「ルノー・日産・三菱アライアンス」の元社長であるカルロス・ゴーン氏が、当局の許可なしに日本を離れた。同氏は、金融商品取引法違反の容疑で裁判を待つ中、巨額の保釈金を支払い釈放されていた。現在、同氏はレバノンに滞在していることが知られている。ゴーン氏は自身の行動について、「私は不公平と政治的迫害を避けている」と説明をした。

こうした訴えは想定外のもので、日本のような国においては極めて珍しいといえる。「スプートニク」はロシアの専門家に、ゴーン氏のこうした表明をどう評価し、海外メディアの注目の的となっている状況の進展をどのように捉えているか、コメントを求めた。

政治的理由により逃亡したとするゴーン氏の発言は、大きな問題を呼び起こしていると、ロシア科学アカデミー極東研究所のヴァレリー・キスタノフ日本研究センター所長は次のように語った。「ゴーン氏はかつていかなる政治的、社会的活動も行っていない。そのため、彼の日本からの逃亡の正式な理由は、おそらく、正しいものではない。もし、ゴーン氏がそれは政治的迫害と考えているなら、そのことで何を言おうとしているのか、彼は最低限、明確に説明する必要がある。私にはこのことは時折ロシアで起こっていることを想起させる。ある力を持ったビジネスマンを金融詐欺を理由に刑事事件で追及しようとするなら、すぐに彼はロンドンに逃亡し、そこから政治的迫害によって彼が追及されていると訴えだす。日本でのゴーン氏の事件に政治的な何かが存在するのか、それが彼を助けるのか、私は強く疑っている。フランス側からの彼に対する外交的な支援は、困難な状況にある国民を援助しようとする自然なものだと、私は考える」。

日本は、それにも関わらず、ゴーン氏に多くの同情が寄せられ、また、世界の自動車産業の領域を超える影響と関係があることから、この状況の中で日本へゴーン氏を戻す大きなアクションを起こし、彼の他国への引渡しで圧力をかけるとは考えられないと政治学者で国際関係と日本研究の専門家であるドミトリー・ストレリツォフ氏は考えている。同氏は次のように語った。「日本は、もちろん、この問題が日本の評判に関わるため、ゴーン氏の引渡しを達成しようとするでしょう。しかし、その場合もあまり頑強になり過ぎぬ程度に。なにしろゴーン氏が政治的迫害について言及したのは偶然ではなく、まさにこうした観点でこの事件を想起させたい勢力が世界にいるだけに、彼は明らかに世論の反応に期待したのです。中東で反欧米と反日の感情を拡大するために、いくつかの政治勢力が彼の存在を利用するおそれのあることを、私は排除することはできない。世界でのこうした反響を日本は単に必要としていない」。

カルロス・ゴーン氏の今後の予定に関しては現在明らかになっていない。

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