14:16 2020年10月30日
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ナゴルノ・カラバフの状況 (41)
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アゼルバイジャンはナゴルノ・カラバフ共和国への攻勢を強めており、4日の戦闘では境界ライン付近に広がる9つの農村を新たに奪還したことを国民向けの演説で明らかにした。これに対し、ナゴルノ・カラバフ共和国側は全面戦争も辞さない姿勢を示している。

アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領はナゴルノ・カラバフ共和国から領土を奪還し、アルメニアと国交正常化プロセスを開始する意向を示している。アラビア語国際ニュース衛星放送「アル=アラビーヤ」の番組に出演した中で発言した。アゼルバイジャン側としては領土を回復し、アルメニア軍がナゴルノ・カラバフ共和国の領内から軍を撤退させ次第、交渉を始めるとしている。

ナゴルノ・カラバフ(アーカイブ写真)
© AFP 2020 / Vahram Baghdasaryan

これに対し、ナゴルノ・カラバフ共和国側はアゼルバイジャンと全面戦争の用意があるとしている。ナゴルノ・カラバフ共和国のワグラム・ポゴシャン報道官はフェイスブックへの投稿で記した。投稿の中でポゴシャン報道官はアゼルバイジャン軍がテロ組織の戦闘員らを傭兵として前線に動員しているとして、批判を強めている。

南コーカサスでの戦闘はアゼルバイジャンとナゴルノ・カラバフ共和国が接する境界ラインの北部と南部で特に激しさを増している。

アゼルバイジャン軍はナゴルノ・カラバフ共和国の首都ステパナケルトと近郊の都市シュシャにロケット攻撃を行い、これにより少なくとも民間人4人が死亡したほか、10人が負傷した。死傷者はさらに増加すると見られている。ナゴルノ・カラバフ共和国のオンブズマンがリアノーボスチ通信の取材に明らかにしたところによると、共和国内では1週間の間に18人の民間人が死亡したほか、90人以上が負傷した。

一方、アルメニア軍のアルツルン・オワンニシャン国防相によると、同国の軍は4日の戦闘でアゼルバイジャン軍の戦闘機3機に加え、装甲車両13台を破壊したほか、およそ400人の兵士をせん滅した。アゼルバイジャン軍の負傷者は700人に達する。9月27日の紛争勃発以来、アゼルバイジャン軍の被害は無人機124機、ヘリ14機、戦闘機17機、装甲車両368機に達したほか、3154人のアゼルバイジャン兵の死亡が確認されている。

アゼルバイジャン側はアルメニア軍が首都バクー近郊の主要都市にロケット攻撃を行ったとして非難している。アゼルバイジャンのヒクメト・ガジエフ大統領補佐官によれば、アルメニア軍は4日の戦闘で首都近郊に8発のロケットを発射したという。これについてアルメニア側は敵対心を煽るためのアゼルバイジャン側による情報戦略とし、首都へのロケット攻撃を否定している。

また、アゼルバイジャン側の情報によれば、アルメニアはアゼルバイジャン北西部の大都市ミンゲチェヴィルにロケット攻撃を行い、南コーカサスで最大規模とされる水力発電所の破壊を試みたという。これについてアゼルバイジャン側は民間人が5人負傷したものの、発電所の機能に支障はないとした。この攻撃についてアルメニア軍は関与を否定している。

なお、2日にはアルメニア国内で複数の外国人がスパイ容疑で逮捕された。容疑者らはいずれもアルメニア軍の兵器に関する情報や部隊の配備位置について、情報を収集していたという。アルメニア国家安全保障庁は容疑者の国籍や、国内でスパイ活動に協力した市民がいないか、捜査を進めている。

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