20:21 2021年08月03日
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ジョー・バイデン米大統領が24日、トルコの前身となるオスマン帝国末期に起きたアルメニア人迫害を「ジェノサイド(集団殺害)」と認める声明を発表したことについて、ロシア科学アカデミー米国カナダ研究所のワレリー・ガルブゾフ所長は、突発的で予期せぬものではあるが、北大西洋条約機構(NATO)を通じたトルコと米国の同盟関係に影響はなく、これをきっかけとした対立が起こる可能性はないとの見方を示した。

リアノーボスチ通信からのインタビューに応じたガルブゾフ所長は、バイデン氏までの米国のすべての歴代大統領はこれまで断定的な評価をしてこなかったと指摘。「これはアルメニアにとっては敏感なテーマであるが、今回の場合の場合は、NATOを通じた米国の同盟国であるトルコにとって痛みを伴うものである。数年前にトルコと米国の間では関係が悪化し始めたものの、米国大統領は断定的な評価を避けてきた」と述べた。

ガルブゾフ所長は、米国在住のアルメニア系住民らが現在の米政権に対し、少なからぬ影響を持っている点についても指摘し、「バイデン大統領の発言は予期せぬもので、あまりにも突発的。民主党はさまざまな民族集団に支えられているが、そのうちの一つで、米国に強力なロビー団体を持つのがアルメニアである。民主党はアルメニアのロビー団体と強く結びついており、今回の発言はこのロビー団体からの働きかけによって行われたのではないか」と述べた。その上で、ガルブゾフ氏は、とはいえ、今回の発言が、緊張する米国とトルコの関係に大きな影響を及ぼすことはないとの見方を示した。

ガルブゾフ氏は「これによって、米国とトルコの関係が劇的に悪化するとは考えにくいが、トルコ側からもなんらかの声明が出されることにはなるだろう。またトルコと米国の緊張関係はさらに悪化し、米国に対するエルドアン大統領の不信感をさらに煽ることになるだろう」とも述べた。

トルコと米国はNATO枠内での同盟関係を維持しているが、これに関連してガルブゾフ氏は、「トルコはNATO加盟国であり、同盟関係がより重要であることから、今回の発言によって対立が起こる可能性はない。簡単に言えば、エルドアン大統領は黙っているしかない」と締めくくった。

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アルメニア, トルコ, 米国
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