沖縄はこの不幸に独りで立ち向かわねばならないか?

© AFP 2022 / JIJI PRESS沖縄はこの不幸に独りで立ち向かわねばならないか?
沖縄はこの不幸に独りで立ち向かわねばならないか? - Sputnik 日本
酒に酔った米軍兵士が沖縄の基地の外でやらかす不快な事件が後を絶たないにもかかわらず、6月はじめに米国が発動した「禁酒法」は解除された。米軍司令部はここ数週間、日本全土にいる米海兵の行動はすばらしいものだったと見なした。ところが週末日曜、再び軍属の飲酒運転による交通事故が発生した。警察が逮捕した軍属からは基準値を超えるアルコールが検出されている。

6月、沖縄で起きた抗議行動では住民らは決議を採択した。決議には沖縄が日本の主権へと返還された1972年以降、米軍人らが沖縄諸島で犯した6千件あまりもの犯罪が記載された。しかもこうした犯罪のなかには「重犯罪」と見なされたものもある。最近立て続けに起きた犯罪事件のあと、沖縄県民は本当に自分たちの抗議が聞き入れられるものと期待した。菅官房長官でさえ、沖縄県民の要求にそって日本の米軍基地の地位の見直しに関して迅速かつ降下的な措置が採られるような約束さえ行なった。ところがなんと菅長官の声明は実際の行動には現れず、空中に溶けてなくなった。一月もたたぬうちに米軍兵に課されていた戒厳令と禁酒という制限措置も解かれてしまった。しかも日本政権はこうした決定に抵抗さえしめそうとはしなかった。米軍兵の起こす事件に憤慨しても無駄だと沖縄県知事が見なしたのも驚きには値しない。沖縄県知事は米国は今までなんども規律強化、事件の発生防止のために全力を尽くすと繰り返してきたものの、事件は決して後を絶たないと言明している。

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モスクワ国際関係大学で教鞭をとる日本専門の政治学者ドミトリー・ストレッリツォフ氏は次のような考察を表している。

「日本政府ははじめから取っている路線というのは、沖縄での事件を見ぬふりをするというわけではないものの、ある種、除去するというものだった。つまり社会の反応の隅に追いやってしまうというものだ。そして今回も政府は当初はネガティブな反応をアピールしていたものの、やはりさっさと後ずさりしてしまった。この裏には日本政府と沖縄県のいさかいがある。

沖縄県はいくつかの問題において中央政権に反対する姿勢をとり始めた。沖縄県知事選挙では普通、沖縄からの米軍基地の撤廃に賛同する候補者が選出されるのも偶然のことではない。だが問題は解決されない。このため沖縄県民は自分たちはなにがしか差別されており、日本国民ではないとまで感じている。反戦組織や世論の一部は沖縄県の肩を持ってはいるが、日本国民の大半はこの問題に激しい反応を見せることはない。このため、日本国民には沖縄県民への連帯感がないのではないかと思わせることもしばしばある。」

沖縄の住民の堪忍袋の緒はもう切れる寸前にある。6月も再び、艱難辛苦を味わう沖縄からの米軍基地撤廃を求める大規模抗議行動が起きている。だがストレリツォフ氏は、日本における米軍基地の地位の変化は期待はできないとして、さらに次のように語っている。

「米国にとっては日本におけるプレゼンスは東アジアにおける米国の安全保障戦略のキーとなるものだ。このためこの状況で沖縄の米軍基地の地位に原則的な変化は期待できない。というよりむしろその逆で、近い将来に日本の米軍基地はアジア太平洋地域の全体状況、つまり中国と北朝鮮というファクターというコンテキストにおいて新たな弾みを得るだろう。このため日本政府は沖縄住民のネガティブな世論を考慮しても駐日米軍基地の地位を変えるというようなラディカルな方策には出ないだろうと思う。米軍に行動を自制して欲しいという沖縄県民の願いも実現することはまずないだろう。」

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