ジェンダーレスなスクール水着:平等への一歩か制服の高額化か

© 写真ジェンダーレスなスクール水着
ジェンダーレスなスクール水着 - Sputnik 日本, 1920, 20.06.2022
最近、「ジェンダーレス」の動きが学校でも注目されるようになっている。制服の選択制―たとえばスカートの代わりにスラックス、または逆にスラックスの代わりにスカートを選べるなど―はすでに日本の多くの県で広がりを見せているが、ここへきて、「ジェンダーレス」水着というものが初めて登場した。これによって、学校ではすべての生徒たちが、その性別に関わらず、同じ紺色のユニセックス水着を身につけて、水泳の授業を受けることになる。こうした改革は進んでいくのか、そして新しい水着は制服一式の価格にどのような影響を与えるのか、「スプートニク」が取材した。
すべてはLGBTのせい?
一見、こうした「ジェンダーレス」水着の登場は、LGBTの広がりによって生まれたもののように思われる。
実際、社会においてLGBTに対する理解が深まり、関心が高まるにつれ、生物学的性別に関係なく、制服を自由に選択できるというような新たな意見が聞かれるようになっている。
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そんな中、水泳用品を手掛けるフットマーク株式会社(東京)が手がけた「ジェンダーレス・スクール水着」はソーシャルネットワーク上で熱い議論を呼んでいる。
2015年、日本の文部科学省は、セクシャル・マイノリティー(性的少数派)の生徒たちの利益を考慮するよう呼びかける文書を発表した。
これを受けて、制服の選択制を導入するという中学校の数がかなり増えた。
共同通信が実施した教育委員会の調査によれば、日本の47都道府県のうち19の639校で、たとえば女子がスカートの代わりにスラックスを履いてもよいなど、制服に対する規定が緩和された。
男女別の制服の規定の緩和で、もっとも広く見られるのが、女子生徒のスラックス着用の許可である。またこのほか、学校では標準服を、男子用、女子用と区別せず、男子生徒にもスカートを履くことを許可する動きもある。そしてそうした変化は、今、水着にも広がろうとしている。フットマーク株式会社が、男女同じデザインのジェンダーレス水着を発売すると発表したのである。
この新製品について、フットマーク社は、「男女共用のため、性別を意識せず水泳授業に参加できる狙いがあります」と説明している。発表によれば、2022年には3校が導入予定で、来年に向けて10校が検討中だという。
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賛成の声、反対の声
このアイデアについては社会でも広く議論され、またLGBTコミュニティの枠を超えて支持されている。
こうした議論からはっきりと窺えるのは、露出の多い女子水着、そして短パンスタイルの男子水着というものは、現代の要求に適っていないということである。つまり多くの生徒たち、ティーンエイジャーたちは、それが水泳の時間であっても、学校の授業で身体を露出させることに羞恥心を覚えているということである。
また、このような露出度の低い水着によって、性的犯罪の予防に役立つことを期待するという意見もある。
「ジェンダーレスや思春期の羞恥心への悩み、性犯罪防止など、以前のスクール水着と比べるとそれぞれに利点がある良いデザインだと思う」。
しかしながら、割合のそれほど大きくないトランスジェンダーのために、制服の規定を変えることには誰もが賛成しているわけではない。
「トランスジェンダー問題って、適切な性教育によって男女の性違いを学んでいき、その流れでトランスジェンダーについても知っていく、というのが本来ならあるべき学び方だと思ってたんですが、この取り組みはなんだかその対極になっている気がします。トランスジェンダーについて理解してほしいのなら、このような性差を隠すようなやり方はどうなんでしょうか。もしやるとしても、一般の子供たちはこれまで通りの水着にして、医学的にトランスジェンダーと認められた子供のみこう言った水着を着用する、位にとどめかほうが良いのではと思います」。
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さらに、なぜ学校で水泳の授業を行わなければならないのかということへの疑問の声も聞かれるようになっている。また、非常事態の際に助かるためには、普通の服装に近い状態で泳いだ方がよいという意見もある。
「普段の着衣に近いスタイルで泳ぐことは、いざという時にきっと役立ってくれるはずだ」。
一方、物価の上昇を背景に、もしこのジェンダーレス水着が義務化されれば、それでなくても高価な制服に、さらに新たな水着代がかかるという不満の声も上がっている。
実際、制服にこの水着が加われば、家計からさらに6000円〜7000円の負担となる。メーカーのサイトによれば、「ジェンダーレス」水着の値段は現在、税込6380円から6820円となっている。
そんなわけで、教育委員会が、生徒や父兄の大部分を納得させるような熟考された決定を下してくれるよう願わずにはいられない。というのも、現在、教育委員会には、体育の授業でマスクを着用するかどうかという問題の解決など、重要な問題が他にもあるからである。
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