博物館で展示されている車 - Sputnik 日本

【ルポ】懐かしの昭和の車がずらりモスクワに?! 日本車愛が生んだ博物館

アンナ ブシュエワ
モスクワには、本物のJDMに触れることができる場所がある。JDMとは、日本国内向けに設計された自動車関連製品のことだ。そこには1990年以前の日本車にオーディオ・ビデオ機器、昭和の日本の日常生活で使われていた小物など、様々なものがある。スプートニクの特派員はモスクワ市内の博物館「バケット・エンパイア」を訪れ、オーナーのイーゴリ・コズロフさんにお会いした。そして、車への情熱を持つイーゴリさんがどうしてロシア初の日本のレトロスタイルの博物館を開くことになったのかについてお話を伺った。
ファンから個人コレクションのオーナーへ
イーゴリさんは、メルセデス・ベンツのディーラーでエンジニアとして働きながら、暇さえあれば車をテーマにした博物館や展覧会に足を運ぶのが好きな人物だった。そんな日々を過ごしているうちに、イーゴリさんはモスクワだけでなく、ロシア全土で開催されている自動車ショーの中で、日本車や日本の技術に特化したものがないことに気がついた。イーゴリさんはすぐにビジネスプランの作成に取りかかった。その時、イーゴリさんは自分のアイデアをサポートしてくれる、同じ志を持った人たちがたくさんいることに驚いたという。
イーゴリさんは、自分の博物館に独創的な名前をつけようと思ったことから、博物館の名前は「バケット・エンパイア(バケツの帝国)」となった。イーゴリさんの説明によると、車好きはドイツや米国、日本製などの朽ち果てた車のことを冗談めかしてバケットと言うらしい。
博物館のロゴは日本の家紋をモチーフにしたものになっている。
車に歴史あり
この博物館では、1990年以前の「クラシックカー」、しかも「日本のもの」のみを展示している。イーゴリさんによると、展示されている車は主に80年代、90年代に日本からロシア極東ウラジオストクに積極的に輸入された車だが、それらの車はウラジオストクからロシア全土に「散らばって」いった。
イーゴリさんと仲間は、そんな車を探して買い集め、レストアし、1台1台独自のデザインを考え出しながら、コレクションを増やしている。一番大変なのは、ウインカーやヘッドライトなどのオリジナル(日本製)パーツで、こういったものは日本やロシア国外のオークションで探す必要がある。
そして、博物館で展示されている32台のうち、ユニークな歴史を持たない車は1台もない。
1978年製造の日産の高級車「プレジデント」 - Sputnik 日本

展示室の中央には、1978年製造の日産の高級車「プレジデント」が展示されている。博物館の説明によると、この車はガレージの解体作業中に発見された。所有者や関係書類を調べたところ、車は1986年まで在ソ連日本大使館に所属しており、その後、個人が購入したことが判明したという。1990年代に故障してガレージに放置され、その後…なんと2022年まで放置されていた。

また、博物館に展示にふさわしい車をお持ちの車愛好家は保管する目的で愛車を安心して預けることができるという。博物館が「おじいちゃん」の世話をするためだ。イーゴリさんによると、希望者が多いため、「帝国」の名に恥じないよう、4回目となる博物館の拡張に向けた準備を進めているという。
すべては日本について
イーゴリさんは、「帝国」が注目しているのは日本のレトロカーに限らないと語る。

「車だけじゃないんです。日本の文化全般についてや、興味深いことについても伝えています。他の人々が話したことをすべて吸収して、共有するようにしています。また、日本からさまざまな古い機械や物を集めています。露日戦争の頃の酒瓶を手に入れたこともあります。これらは、私たちの博物館を補完するものであり、来場客が日本についてより広く知っていただくためのものなのです」

イーゴリさんによると、博物館では剣道の演武会や、代表的なアニメのキャラクターのコスプレ、自作の日本車のミニバージョンのドリフトラジコンが定期的に開催されている。また、日本のチューニングカーファンの間で有名な横浜の大黒パーキングエリアの雰囲気を再現しようと、毎年「大黒会」も開催しているという。
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