新型コロナ最盛期にアルゼンチンの船員が大西洋を単独横断 90歳の父を祝うのが目的

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アルゼンチンの船員ファン・マヌエル・バレステロさんは3月、大西洋を横断するため、ポルトガルからアルゼンチンへの航海に出発した。彼は新型コロナウイルスのパンデミックの間を家族と過ごし、父の90歳のお祝いを一緒に喜びたいと考えた。85日間に渡るバレステロさんの冒険旅行についてニューヨーク・タイムズ紙が報じた。

3月にポルトガルが国際線の運航を閉鎖した際、バレステロさんはボートで海を横断することを決心した。同氏によれば、彼は新型コロナウイルスの発症例がなかったポルトサント島で「臆病者」のようにじっとしていたくはなく、早く家族に会いたいと願っていたのだという。

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ポルトガル政府は、バレステロさんに対し、予想外の事態が生じた場合に戻ることができないであろうと警告した。しかし、彼はそのことに動じることはなかった。

バレステロさんは準備万端だったが、無事にことが進むということはなかった。4月12日、アフリカのカーボベルデ当局は彼に島への係留を許可しなかったことから、バレステロさんは食糧と飲み物の補給を行うことができなかった。

ブラジルの沿岸では大波が彼の小舟を破損した。このことから彼はビトリア市に10日間、予定外の停泊を余儀なくされた。ここでバレステロさんは、彼の兄弟がアルゼンチンの記者らに彼の大西洋横断旅行について話したことを知った。そこで彼はインスタグラムにアカウントを立ち上げ、予想外の事故について語ることにした。

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 6月17日、バレステロさんは故郷のマル・デル・プラタ市に到着し、ヒーローとして出迎えられることとなった。

港ではすぐに医師らが彼に新型コロナウイルスの検査を行った。72時間後には健康上問題がないことが判明し、彼はようやく帰宅することが許可された。

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バレステロさんは5月に行われた父親の90歳のお祝いには間に合わなかったが、父の日という別の祝日を祝うこととなった。

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