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    「日本の病」はお金で治るか?

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    リュドミラ サーキャン
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    日本政府は28億1000億円の経済対策を決定した。その大部分はインフラプロジェクトに充てられる。

    また一部は、急速な高齢化と関連した人口問題の解決にも使われる。また英国のEU離脱によるリスクを軽減するために、欧州で事業を展開する大手企業へのサポートも忘れられてはいない。さらに日本に約2200万人いる低所得者に1万5000円を給付するシステム開発も予定されている。

    これらの対策の目的は、日本の主な経済問題に対処する政府への一助だ。デフレ、弱い消費者需要、経済成長率の低さなどの問題に対処したり、円高によって生じた輸出部門への負荷を軽減するためのものだ。経済高等学院の教授インナ・アンドロノワ氏は、これらは正しい必要な対策だとの考えを表し、次のように語っている-

    「これは正しい。なぜなら経済の基盤は消費者需要だからだ。これは自動車の燃料のようなものだ。燃料がなければ車は動かない。もしお金があったら人々はそれで買い物をする。それが生産を刺激する。国内需要の縮小は経済にとっての災難だ。そのため日本だけでなく世界中の国々が経済を刺激するために支払い能力の裏づけのある需要を確保するために戦っている。その他にも日本は、自国の輸出業者がグローバル市場で競争力を高める助けをするために円の低ルートを維持する必要がある。投資家の目に魅力的にうつる円は、日本経済にとっては反対に作用する。投資家たちが自分たちの資産の『セーフ・ハーバー(安全な港)』を探しているボラティリティが高い現状では特にそうだ。日本円はそのように考えられている。2016年には新興国からの資金流出を背景に日本円の価値が再び高まり、日本の輸出競争力を衰えさせた。そのため対策は正しいものであり、かつタイムリーだ。しかしそれが安定した長期的成長を保障できるかを予測するのは難しい。」

    日本の複数のエコノミストらは今回の対策について、経済成長を適度に加速するだけだとの見方を示している。明治安田生命チーフエコノミストの小玉 祐一氏は、対策はある程度経済の助けとなるが、それだけでは成長に向けた安定した刺激を作り出すことはできないとの見方を示している。ロシア人専門家のワシリー・コルタショフ氏も同意見だとし、次のように語っている-

    「日本経済で起こっていること、まさに伸び悩みとデフレはすでに『日本の病』と呼ばれている。経済への膨大な資金投入や、政府によるインフレ対策の努力にもかかわらず、この状況はすでに約20年間続いている。私だったらこれを経済の老化と呼ぶ。日本では住民だけでなく経済も老化している。これはまず資本、労働力、天然資源などの『成長因子』の低下、また輸出にネガティブな影響を与える外部要因と相まる国内需要の縮小と関係している。日本の問題は非常にたくさんあり、相互に関係している。状況は時折解決困難にも思われる。なお日本政府の対策は主に消費需要を高めるためのものだ。しかし私はこのような対策が経済成長に刺激を与えられるとは確信していない。日本には深い構造改革が不足している。」

    日本経済の金融刺激は、内閣改造を背景に行なわれている。一連のエコノミストらは、安倍首相は内閣改造によって憲法改正案の支持者を増やし、経済政策「アベノミクス」の枠内で課題を解決する速度を速める考えだとの見方を示している。内閣の「席替え」によるポジティブな効果が現れるか否かは、時間がたてば分かるだろう。

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