04:42 2018年09月23日
廃墟となったプリピャチ市

「闇をめぐる旅」第一部、チェルノブイリ原発 【動画・画像】

© Sputnik / Evgeny Kotenko
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エフゲーニヤ モイセーエワ
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立ち入り制限区域で忘れがたい週末をすごすことなど思いもよらない話であろう。気持ちのいい軽快な印象の場所を旅することに我々は慣れている。ではチェルノブイリや福島第一原発の汚染地帯付近の魅力とは何なのか。スプートニク日本のエヴゲーニア・モイセーエワ記者が解明を試みた。

チェルノブイリと福島第一原発は史上最悪の原発事故を起こした。原子力災害のレベル7を指定されたのはこの二つだけだ。前者の自己は1986年4月26日。後者は2011年3月11日。それぞれ520万テラベクレル、37万テラベクレルの放射線が放出された。事故後、原発から、半径それぞれ500㎞および60㎞が、放射能汚染地帯に指定された。事故は原因も被害も様々だったが、同じような荒涼たる風景を残した。写真を見てどちらがどちらだかわからないこともある。

  • ウクライナ、廃墟となったプリピャチのアトラクション
    ウクライナ、廃墟となったプリピャチのアトラクション
    © AFP 2018 / TASS
  • 福島第一原発から20㎞圏内の双葉町の公園
    福島第一原発から20㎞圏内の双葉町の公園
    © AP Photo / Sergey Ponomarev
  • チェルノブイリの廃屋
    チェルノブイリの廃屋
    © AFP 2018 / STF
  • 一関市の無人の市街
    一関市の無人の市街
    © AFP 2018 / Mike Clarke
  • チェルノブイリ、廃校の教室
    チェルノブイリ、廃校の教室
  • 福島、廃校
    福島、廃校
  • チェルノブイリ原発4号機
    チェルノブイリ原発4号機
    © Sputnik / Igor Kostin
  • 福島第一原発の損傷
    福島第一原発の損傷
    © AP Photo / David Guttenfelder
  • チェルノブイリ原発爆発後の惨状、上空より
    チェルノブイリ原発爆発後の惨状、上空より
    © AFP 2018 / TASS / Zufarov
  • 福島第一原発、上空より
    福島第一原発、上空より
    © AFP 2018 / HO / AIR PHOTO SERVICE
  • チェルノブイリ原発、防護服の人々
    チェルノブイリ原発、防護服の人々
    © Sputnik / Igor Kostin
  • 福島、救急隊の線量測定
    福島、救急隊の線量測定
    © AFP 2018 / JIJI PRESS
  • ガスマスクの人形、チェルノブイリ原発に隣接するプリピャチの幼稚園で
    ガスマスクの人形、チェルノブイリ原発に隣接するプリピャチの幼稚園で
    © AP Photo / Sergey Ponomarev
  • 福島第一原発20㎞圏内、犬小屋脇の自転車
    福島第一原発20㎞圏内、犬小屋脇の自転車
    © AP Photo / Greg Baker
  • チェルノブイリ、事故後の屋根の浄化
    チェルノブイリ、事故後の屋根の浄化
    © Sputnik / Igor Kostin
  • 自衛隊、福島県の被災地域の浄化
    自衛隊、福島県の被災地域の浄化
    © AFP 2018 / Yoshikazu Tsuno
  • チェルノブイリ、損壊家屋の撤去
    チェルノブイリ、損壊家屋の撤去
    © Sputnik / Igor Kostin
  • 福島、損傷した家
    福島、損傷した家
    © AFP 2018 / Toru Yamanaka
  • チェルノブイリ原発事故後の放射能被害にあったゴメリ市
    チェルノブイリ原発事故後の放射能被害にあったゴメリ市
    © AFP 2018 / STF
  • 福島、撤去作業
    福島、撤去作業
    © AFP 2018 / Yoshikazu Tsuno
  • 線量測定者、チェルノブイリ
    線量測定者、チェルノブイリ
    © Sputnik / Yniakin
  • 線量測定者、福島
    線量測定者、福島
    Go Takayama
  • チェルノブイリ原発爆発後の惨状、上空より
    チェルノブイリ原発爆発後の惨状、上空より
    © AFP 2018 / TASS / Zufarov
  • 福島第一原発上空からの眺め
    福島第一原発上空からの眺め
    © AFP 2018 / JIJI PRESS
  • チェルノブイリ原発で除染作業中の特別服の人々
    チェルノブイリ原発で除染作業中の特別服の人々
    © Sputnik / Vitaliy Ankov
  • 福島、特別服で不明者を探す警官
    福島、特別服で不明者を探す警官
    © AFP 2018 / Stringer
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© AFP 2018 / TASS
ウクライナ、廃墟となったプリピャチのアトラクション

しかし、恐ろしい雰囲気や現実的な危険にもかかわらず、あるいは、むしろそれらのことのおかげで、チェルノブイリ原発の立ち入り制限区域は90年代半ばから、略奪者だけでなく、観光客が入るようになった。多くが旅行会社のサービスで合法的に入ったのだ。最初のツアーは1995年。2002年には国連報告書で区域のほとんどがすでに特に人体に有害ではなくなっているとされた。以降毎年1000人をこえるペースで可能客は増え続け、2007年には現実のチェルノブイリ原発周辺をもとにしたゲーム「S.T.A.L.K.E.R.」が発表された。ゲームの人気が高まるほどに、ツアーの人気も高まって行った。

ゲーム名にもあるように、チェルノブイリ原発周辺に不法侵入する人のことを「ストーカー」と呼び、この間にこの分野は一種のサブカルチャーとなり、サイトやフォーラムをネット上にもち、地図や観光ガイド本、さらには、特殊な装備や技術まで生み出されている。さらには「ストーカーのメッセンジャー」なる機関紙まで出ている。処罰の恐怖も彼らの足枷とはならない。ウクライナの法制では立ち入り制限区域への立ち入りは刑事犯罪にさえなるというのに。合法的な侵入は検問で特別な許可証や身分証などを示し、付添人を伴わなければならず、勝手に区域内を移動することは禁じられている。

にもかかわらず、区域内には、不法に歩き回っているもの、どころか、不法に住んでいるものもである。事故処理後に自家に帰還したものもいれば、勝手に無主の家に住みついたものもいる。

チェルノブイリ原発観光は禁じられていないどころか、非常に人気でさえある。2009年にはフォーブス誌で同原発が世界最高に「エキゾチックな」旅行先として紹介された。グーグルで検索すれば膨大な数の旅行会社がヒットし、団体、個人、長さも1日から30日まで、様々なプランが提示されている。クライアントは様々だ。学者、記者、元住人、パニックものやホラーものが好きな人たち。世界数十カ国から観光客が訪れる。その中には当然、日本人もいる。

中でも最大級の旅行社のひとつGo2Chernobylによれば、クライアントは時に週3-4000人に上るという。昨年は2万人もが同原発を訪れたという。日本など東アジアからの参加者は近隣諸国と比べて少ないが、日本人団体が来るようになったのはつい最近のことだという。日本人向けガイドであるヴィクトルはスプートニクのインタビューで、日本人団体は木の人形を持ってきて、それと至る所で写真を撮っていた、と語った。また日本からは同じようなツアーを日本の福島でも行いたいという人も来た、という。

日本の「ストーカー」についてはスプートニクサイトで第二部をお読みください。

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廃墟, ダークツーリズム, チェルノブイリ原子力発電所事故, 福島, 原発, 観光, 災害・ 謎・発見・スキャンダル, 日本, ウクライナ
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