21:47 2019年12月13日
北京で開かれていた中国共産党の第19回党大会

中国、新時代を建設へ 自国のためか、それとも全世界のためか

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24日、北京で開かれていた中国共産党の第19回党大会が閉幕した。中国共産党は党員9千万人を擁する世界最大の政党である。その党大会は、中国にとってだけでなく、全世界にとっても非常に重要な政治的行事である。なぜなら、この大会で今後数年間にわたる中国の発展戦略方針が決定されるからである。そして、中国がどのような道に進み、どのような発展を遂げるかが、世界情勢に多くの点で影響を与える。

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では今回、中国はどのような中期的展望を自らに描いたのだろうか。それは明らかに、国際社会での自国の立場の強化と外の世界への影響力拡大である。これについては習近平総書記(国家主席)がはっきりと述べている。「今後中国は国際政治の中心により近づき、人類の活動に対しより大きく貢献する」、さらに中国は「地球規模での統治機構の改革と発展における積極的な役割」を果たし、そして「自らの独立を維持しながら自国の発展を加速させようと望む国々と国民に対する新たな選択肢」を中国は提示すると習氏は述べ、そのような国々とは国際問題にアプローチするための中国の英知を共有する用意がある、とした。

党大会では時代の要請として、人民解放軍のすべての軍種を、世界をリードする水準にまで発展させ近代化すること、それに軍事戦略を新たな諸条件に適応させることが挙げられた。

現在まで中国は、対外政策においてそれほど積極的でなかったとしても、経済の分野では、少なくともアジア太平洋地域では、「第一バイオリンを弾いて」きた。2007年から2016年までの期間で、中国経済は106%も成長した。一方、米国は9%だけである。2016年、中国の工業製品輸出額は1兆9900億ドルに達し、世界第7位の割合を占めるまでになった。中国は巨大な外貨準備高を保有し、大量の熟練労働力を擁している。世界経済が自らの生産能力の本質的な部分を中国国内に集中し続けているのには理由があるのだ。だが最近は中国経済の成長率は一段と悪化し、世界経済も不安定な状態になっている。米国は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をめぐる問題で中国からの支持を期待しているが、為替レートや米国債への投資をめぐる米中摩擦は解決していないままだ。日本や他の国々との領土問題も残っている。中国から、例えばインドへの企業移転の波が起きる可能性も財務アナリストらによって指摘されている。

そのため中国指導部の注意は専らインフラ改革に向けられている。これに関して、習氏はすべての国の国民に対し「冷戦」思考を拒否するよう呼びかけ、投資家には中国市場へアクセスしやすくすると約束した。習氏によれば、中国国内で登録されている企業はすべて、公平公正な条件の下で活動することができるようになる。一方、野心的な目標も掲げられた。中国国民の生活の質を向上させ、人口1人当たりの国内総生産(GDP)を欧米先進国の水準に引き上げるというものだ。それに向けた中間目標として、貧困の撲滅、不平等・汚職との戦い、ヨーロッパの先進諸国に匹敵する、中間層が多数を占める社会の実現が挙げられた。

最後に、技術革新、デジタル技術、ロボット技術、人工知能の分野を集中的に発展させることに特別な注意が払われた。中国は人工知能の開発において、世界をリードしようとしているのだ。

全体として、習氏が党大会で述べたように、中国には「新時代」が訪れつつある。そして、それは全世界の地政学に影響を与える可能性があるのだ。

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