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    東京、ラーメンを食べいている日本人

    「ヌードルハラスメント」 外国人からの視点

    © AFP 2017/ Yoshikazu Tsuno
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    日本のインスタントラーメン加工会社の日清食品は10月23日、麺をすする音で外国人などに不快感を与える可能性がある「ヌードルハラスメント」問題の対策として、フォーク「音彦」を発売した。しかし、音を立てて麺をすする日本独自のマナーは、本当に外国人を迫害しているのだろうか。「スプートニク」で調査を行なった。

    スプートニク日本

    ヌードル用のフォークはなぜ必要?

    「音彦」フォークの発売は、「ヌードルハラスメント(略語「ヌーハラ」)」なる現象を考え出した「戦争法廃止国民連合政府応援隊」というツィッターアカウント(現在は削除)が「今まで製麺業界の圧力で隠匿されてきたヌーハラを暴く」と書き込み、ネット上で議論を巻き起こしてからちょうど1年後のこと。

    「ヌードルハラスメント」は、日本人が音を立てて麺をすすることで、外国人観光客に不快感を与えたり、熱いものが食べられない猫舌の人からは妬みを受ける可能性があることから問題視されるという。ラーメンの材料には豚肉が使われているため、豚肉を食さないイスラム教徒の権利も侵害しているとの見方もある。また音を立てて麺をすすることができない外国人の子供が学校でいじめられるといった問題もあるようだ。

    これらの問題を解決するために日清食品が新製品「音彦」を1万4800円で売り出した。見た目は電動歯ブラシのようだが、機能としてはトイレの疑似音装置に似ている。持ち手に内蔵されたマイクが食事中のこの音を捉えると、スマートフォンの専用アプリに信号で伝え、スマートフォンからは音を消すための擬似音が流れるという仕組み。

    すする音で外国人は本当に苛立つのか?

    2020年の東京オリンピックを控え、海外から多くの観光客を受け入れたいと考える日本では、外国人にとって更に快適で魅力的な環境を目指して尽力している。実際に、訪日外国人観光客は年々増加の一途を辿る。

    フジテレビ系列の報道・情報番組「ユアタイム」(現在は終了)は2016年11月14日の放送で、麺をすする時の音に外国人が見せる反応を紹介した。「豚の鳴き声」と形容する人もいれば、そのような音を立てて食事をする人の隣には座りたくないとコメントする人、またトイレの水洗音に似ていると指摘する人も何人かいた。
    その一方で、日本食に関するブログの作者・伊藤牧子さんは、麺をすする音が外国人を侮辱したという明白な証拠は何もないと反論している。「ヌーハラ」という概念は社会現象に続いて生まれたのではなく、その逆だと主張する。

    「音彦」の発売後、この音が外国人の聴覚を侮辱することになるのかという議論がネットユーザーの間で再燃。大多数は「侮辱しない」との見方だった。

    ヌーハラ 個人的な経験から

    「ヌーハラ」という言葉を知ったとき個人的に思い浮かんだのは、日本のラーメン文化を称えた映画「タンポポ」(1985年)の一場面だ。

    このシーンから、外国人の中には音を立てて食事をする人もいることがわかる。日本人が音を立てて麺をすすることに最初のうちは当惑することがあっても、やがては熱々で香り高いラーメンと一人対座したとき、音を立てずに食べることなんて不可能だと思うだろう。

    それに、外国人のために自国の伝統を失う必要はあるのだろうか。

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