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「研究者の夢は同じ」知床からウルップ島まで世界遺産地域の拡大を望む

© REUTERS / Thomas Peterクリル
クリル - Sputnik 日本
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先日、スプートニクのインタビューに対し、クリル自然保護区のキスレイコ所長は国立公園「知床」や南クリルの島々にある自然保護区を含めた国際的な自然保護複合体を創設し、日本人専門家とともに自然を調査し保護するという夢を語った。

これを受けてスプートニクでは、北海道大学名誉教授で、NPO法人「北の海の動物センター」の理事長も務めている、哺乳類学者の大泰司紀之(おおたいし・のりゆき)氏にお話を伺った。大泰司教授は、1999年にビザなし専門家交流が始まったときから、現地の自然保護と調査に関わってきた第一人者である。

自然保護区「クリルスキー」の所長 世界救済法を提案 - Sputnik 日本
自然保護区「クリルスキー」の所長 世界救済法を提案

スプートニク:「クリル自然保護区のキスレイコ所長は知床の国立公園や南クリルの島々にある自然保護区を含めた国際的な自然保護複合体を創設する、というアイデアを出していますが、それについてどう思いますか」

大泰司教授:「キスレイコ所長による共同で調査し研究するということについては、これまでもやっていますし、これからさらに強化する必要があると思います。知床と北方四島とは、同じ生態系で、世界でもっとも生物多様性度の高い地域です。これの保全のためには、日本とロシアが共同で対策に取り組む必要があると思っています。千島列島の南側と知床、というだけではなくオホーツク海全体の調査と保全も考える必要があります。日ロの隣接地域の生態系の保全については、共同調査と共同保全の議論を進めるべきということで、あまり公開はされていませんが、日本とロシアの政府で日ロ隣接地域生態系保全の協定を結んでいます。日ロの専門家によるシンポジウムの成果をまとめた「オホーツクの生態系とその保全」という分厚い本も北海道大学出版会から出しています。ですから今後も引き続き、オホーツク全体および、特に生物多様度が世界的に最も高い北方四島地域の、調査と保全の検討を両者の専門家同士で行う必要があります。これは日本もロシアの専門家も同じ思いだと思います。オホーツクの南側は非常に生物多様性が高いです。海の栄養が豊かなことからプランクトンが大量発生し、暖流系の魚も寒流系の魚も集まってきます。それを食べにクジラ類、トド・アザラシ類など海獣類や海鳥類も集中するわけですけれども、知床、北方四島とその北にあるウルップ島まで含まれるんですね。ですから、知床からウルップまでが調査と保全の対象地域になるでしょう。これは私個人ではなくて、私も含めて野生動物(トド、アザラシ、ヒグマ、オオワシ)を研究している専門家はそのように希望しています。共同で調査して、共同で保護したいということです。」

スプートニク:「知床からウルップ島までが世界遺産に指定されることはあり得るでしょうか」

大泰司教授:「ユネスコは、IUCN(国際自然保護連合)という機関から色々なサジェスチョンを受けています。IUCNは知床の世界遺産地域をウルップ島まで拡大するよう、2005年に知床を世界自然遺産地域に登録する前に、ユネスコに送った評価書で述べています。これについて専門家は「それはそうしてくれれば良い」と思っていますが、日本とロシアの政府はいろいろ難しい問題があるということで、そう簡単には両国共同の世界遺産にすることは難しく、検討を始めません。」

スプートニク:「現在おこなわれている枠組みでは、どのような問題がありますか。」

大泰司教授:「日本側が国後・択捉のヒグマやアザラシ類などの調査をロシア人専門家と一緒に行いたいと思っても、許可がおりない場合があります。現代の研究は、遺伝子分析用のDNAの材料として毛や血液を取る、あるいは発信機をつけて調べるなどの方法があるのですが、そういう許可がなかなかでません。ですから詳しい調査ができるようにしてほしいと思っています。そして、早くウルップ島まで世界遺産地域に拡大して、「知床世界遺産地域科学委員会」で行っているように、科学的に最も進んだ管理が行われることを望んでいます。」

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