中国の圧力に期待する日米韓:暴走する北朝鮮、6者協議に復帰なるか

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今月、5回目の核実験を行った北朝鮮に国際社会の非難が高まっている。14日には日本側の申し入れにより日中外相の電話会談が行われ、両者は国連安全保障理事会での新決議採択による制裁強化へ向けて連携することで一致した。北朝鮮に効果的なアプローチができるかどうかは、北朝鮮経済に多大な影響力をもつ中国にかかっている。

当の中国は、今回の北朝鮮の核実験をどのように見ているのか。北東アジアの安全保障問題に詳しい、防衛研究所の飯田将史・中国研究室主任研究官は「北朝鮮の核兵器開発が着実に進展し、東アジアの安全保障に与える脅威がますます高まっている」と指摘した上で、次のように述べている。

飯田氏「中国は国連安保理の常任理事国ですから、安保理決議に違反する北朝鮮の行為を受け入れるわけにいきません。中国にとって、北朝鮮による核開発は深刻な懸念になっています。もし朝鮮半島で武力紛争が発生すれば、国境を接する中国には北朝鮮から大量の難民が入り込むことが想定されます。これは中国東北地方の不安定化につながりかねませんし、中国経済が減速している中で、地域経済への悪影響は免れないでしょう。北朝鮮が原因の武力紛争が起きれば、最終的な可能性として韓国による朝鮮半島の統一、ということが現実になるかもしれません。もしそうなれば、中国は米国の同盟国と国境を接することになり、中国にとって戦略的に不利益になります。

また北朝鮮による挑発的な行動は、日米韓の安全保障協力を促進しています。韓国が米国のミサイル防衛システムTHAADを受け入れる決定をしたのも、日米韓のミサイル防衛協力が進んでいるのも、北朝鮮の脅威のためです。米国との戦略的競争を行っている中国にとっては、日米韓の安全保障協力の強化は不利になりますので、北朝鮮の核開発を阻止して朝鮮半島の安定を図る方が、中国の国益にとってプラスになります。

北朝鮮高官「核実験はアメリカ向け。日本に向けたものではない」 - Sputnik 日本
北朝鮮高官「核実験はアメリカ向け。日本に向けたものではない」
北朝鮮が海外から輸入しなければならないエネルギーや食料の大半は中国を経由しているので、中国は北朝鮮の生死の決定権を握っていると言えます。日米韓は明らかに、中国がその影響力を使って、北朝鮮に核開発を放棄することを促すよう期待しています。しかし中国は、北朝鮮の核開発問題は米国に大きな責任がある、という立場です。北朝鮮も核開発を行う理由として、『米国の核の脅威』を主張しています。中国としては、米国が北朝鮮と話し合うことによって、北朝鮮に核開発を思いとどまらせる、米国にはそのような交渉をする責任があると考えているのです。ある意味、中国と米国の間で責任のなすりつけ合いが起きています。」

中国は今まで、北朝鮮の核開発は誰にとってもマイナスだとわかっていながら、強気の制裁に踏み切ってはこなかった。北朝鮮に決定的な圧力をかけることで、北朝鮮の暴発を生んでしまうことを懸念していたのだ。北朝鮮が更に不安定化してしまえば、中国への悪影響は必至だ。飯田氏によれば、中国にできることは、北朝鮮に核兵器開発を断念させることではなく、話し合いの場を作ることだという。

飯田氏「中国としてもこれ以上の問題の深刻化は避けたいと考えています。中国はこれまで一貫して6者協議を開催するよう各方面に働きかけてきました。中国が、当面6者協議に北朝鮮を復帰させるということを念頭において、北朝鮮に対して何らかの圧力をかけていく可能性はあります。もし中国による北朝鮮への圧力がうまく働き、北朝鮮が安定化に向けて一歩を踏み出すという成果をあげることになれば、日本と中国の共通利益が拡大することになります。」

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